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#513 ページ13

_天元「AはAだろ?……俺は、Aの描く世界を見てみたいんだ」


ずっと自分の中にある劣等感を、たった一瞬で拭い去ってくれた

それは、他人からすれば なんて事ないたった一言かもしれない

でも…そんな"たった一言"が、ずっと求めていた言葉だったから……


A「…素敵な話だね……その時の禰豆子ちゃんの言葉…私の好きな人に、ちょっと似てる…」

善逸「…!Aちゃん…それって……」

A「ん?」

善逸「あ……ううん、何でもない…っ///」

ハッとして何かを言いかけたけど、瞬時に言葉を飲み込んだ善逸くん


けど…

善逸「あ…後、余計なお世話かもしれないけどさ…」

A「…?何?」

少し躊躇いながらも、善逸くんが私に向かって優しく教えてくれたのは 予想もしてなかった言葉で…


善逸「……宇髄先生の音は、相変わらずなんだよね…」

A「え……」

善逸「何があったかは…俺には分からないけど……

宇髄先生がAちゃんと一緒に居る時の音、確かに少しだけ変わった気もするけど…それでも……

Aちゃんの事、気に掛けてる様な…大切に想ってる音してるからさ
それだけは、Aちゃんに伝えたくて

Aちゃん、先生見る度に辛そうだから…」

A「……」


善逸くんは優しい
禰豆子ちゃんが選ぶ男の子だもん、私だって友達として大好きだと思える良い人で

だから、落ち込んでる私を元気付てくれる為に 嘘をついてくれる事もあるかもしれない


でも……こんな事で嘘を言ったりする人じゃない


先生がまだ、私を大切に想ってくれてる…?
気に掛けて…くれてる…の…?


それでも先生が私を振って、ただの生徒と教師に戻ったのは事実で
それはどうしようも無い現実だけど…

そんな中でも、先生は変わらず 今度は一生徒として私の事を大切に思ってくれている

だから大丈夫だよ…そう言って安心させようとしてくれてるのが、その優しい笑顔から伝わって来て

A「……ありがと…っ」

善逸「うん…」

涙目になった私に、善逸くんは気付かないふりをして視線を外して 小さく頷いてくれた


善逸「さ、皆が待ってるし戻ろうか」

A「うん」


先生を忘れるなんて無理かもしれない
立ち直るのだって今すぐには難しい

それでも、今善逸くんが教えてくれた その事実を知れただけでも ずっと心の鉛が軽くなった気がする


形は変わっても、私の事 生徒としてでも大切に想ってくれてるんなら…私は……

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設定タグ:鬼滅の刃 , キメツ学園 , 宇髄天元   
作品ジャンル:恋愛
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momoko19960430(プロフ) - レモネードさん» 電話はお察しの通り無一郎くんでしたね!二年連続で、宇髄先生と過ごしていた学園祭も、今年は初めて先生以外と過ごす学園祭になるのでしょうか…次章が、最後の学園祭の後編となります! (2021年9月7日 23時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
レモネード - 童磨もまだ諦めていなかったんだね。しかし、童磨もめげないねぇ……。電話の相手は無一郎くんかな?夢主ちゃんは劇を見に行くのかなぁ。最後の文化祭、何かが起こるのか……。 (2021年9月7日 15時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
momoko19960430(プロフ) - レモネードさん» 学園祭初日が始まりました!無一郎くんとの合流の前に、まさかの童磨登場…何やら口説かれている(?)ようですが…大丈夫でしょうか(^^; 今回の学園祭も何やらアクションが起きるのでしょうか… (2021年9月6日 23時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
レモネード - 夏祭りでのキスをしている所をまさか見られていたとは……。さすがに宇髄先生も気が気じゃないよね……。残りわずかな高校生活、文化祭ではコスプレ喫茶をするみたいだけど、まさか今年は無一郎くんと回るとはねぇ…。 (2021年9月6日 1時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
momoko19960430(プロフ) - レモネードさん» 無一郎くんの止まらないアプローチ。けど、心の中は複雑な様ですね…。そして、無一郎くんの思惑通りキスを目撃してしまった宇髄先生…心の中は穏やかじゃないでしょうが…折角 また夢主を追いかけようとしたのに、途端にこれでは…この先どうなるんでしょうか (2021年9月4日 23時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:P | 作成日時:2021年8月19日 9時

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