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天元「俺の事…避けんなよ…っ」
頭上から力無く落ちてきたその言葉は、私の思考を一瞬にして止めて…
A「せ…んせ…」
近過ぎて上手く身動きが取れずに、顔を見上げる事すら許されない距離で
もうそれだけでもキャパオーバーなのに
天元「…Aに避けられんのは……堪える…」
A「…っ///」ドキッ
それって…どう言う……
ブーッブーッブーッ!
A「…!」ビクッ
天元「……悪ぃ…」スッ
どう言う意味ですか?
思わずそう口に出そうになった瞬間に、先生のポケットで携帯が震えた
宇髄先生はやっと身を起こして私を解放し、そのまま着信を知らせた携帯を耳に当てる
天元「もしもし……あぁ、悪いな…何でもねぇよ。こっちも問題ねぇからすぐ戻る……ん、じゃあ後で」
電話を切った先生は、思い詰めた顔をして小さく溜息をつき携帯をポケットにしまい直した
天元「…引き止めて悪かったな。もう時間も遅いから、用事済ませたら部屋戻って寝ろよ
明日もスケジュール詰まってるし、ちゃんと休まないと体持たねぇからな……おやすみ」
A「……はい、おやすみ…なさい……」
私に背を向けたまま言うと、先生はその階段を使って下の階へと姿を消してしまった
ズルッ…!
A「今の……何だったの…っ///」
緊張感から解放されて一気に力が抜けてその場にしゃがみ込む
まだ心臓の動きが早い…
先生に触れられてた所も異様に熱を帯びてるし、鼻を掠めた先生の匂いも全然消えない
A「頭おかしくなりそう…///」
私、振られたんだよね?
だって先生あの時はっきり言ったもん…
なのに……なんで………
_天元「Aに避けられんのは……堪える」
久々に真っ直ぐと見た先生の目
あんなに寂しい目をする人だったっけ……?
A「…部屋……戻らなきゃ…」
ゆっくり立ち上がり、もう飲み物を買うどうこうの話でも無く
結局そのまま部屋に戻ってベッドに潜った
でも何度寝返りを打ったって、何分 目を瞑ったって…
_天元「A…っ」
A「…っ///」
さっきの光景や先生の声ばかりが浮かんで、体の熱も冷める事無く…
意識を集中させなくともわかる、私の服に移った先生の残り香も 私の思考を掻き乱す
A「こんなんじゃ…寝れるわけない……///」ボソッ
もう心底呆れられたと…嫌われたんだと思ってた…
だけど……
私…期待しても、良いのかな……?先生……
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レモネード - なんだかますます二人の距離が離れていきそう……。さすがに昨夜の事を思うと中々寝れもしなかったのかなぁ?それにしても無一郎くん、帰ってきたら真っ先に宇髄先生の所に行って一言いいそうな気がする……。 (2021年8月19日 3時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
momoko19960430(プロフ) - レモネードさん» 姉の蜜璃ちゃんに似て、スタイル抜群ですからねー!遂に先生に直接 昨日の事を聞いちゃいましたね…宇髄先生は一体何て答えるのか…。その返事によって、どんな未来に進んでいってしまうのか…。まだまだ安心出来ませんね… (2021年8月18日 18時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
レモネード - 夢主ちゃんの水着、きっと大胆なんだろうなぁ〜〜。4人で選んだからね。でも昨夜の事を未だに引きずっているのか、まだ宇髄先生のことをちゃんと見れないし、名前を聞くだけでも心臓が脈うつしねぇ……。このままじゃ、童磨か無一郎くんにとられちゃいそう……。 (2021年8月17日 22時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
momoko19960430(プロフ) - レモネードさん» この先、宇髄先生にとっては 事情を知る二人の存在が大きな支えになるかもしれませんね。そしていよいよ二日目!先生の昨夜の行動で寝不足な夢主…ハードな一日の始まりですが、この調子で大丈夫でしょうか…? (2021年8月17日 9時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
レモネード - 電話の相手は煉獄先生だったのね( ´Д`)=3よかった〜〜。宇髄先生も少しは心のモヤモヤは晴れたかな?夢主ちゃんを幼い頃から知っていて、傍で見守っていてくれた二人だからこそ、悩みを相談できるんだよね。これからどうなっていくのかなぁ…。 (2021年8月16日 0時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:P | 作成日時:2021年7月23日 23時