君と描く物語１０

＃４５２ ページ2

そして、それから数日がたった頃……

カナヲ｢あ、梅ちゃん達来……｢ちょっと、A聞いた！？(梅 ｶﾞﾊﾞｯ

A｢な…何を…っ｣

お昼休みになり、B組の授業終わりを中庭のベンチで待っていると
教室から走って来たのか、凄い勢いで駆け寄ってきた梅ちゃんが私の肩を掴んで開口一番そう言った

一体何の事かわからず頭にハテナを浮かばせてると、梅ちゃんは自身の携帯の画面で一つの記事を見せてくれたので二人で覗いてみると……

A｢"祝！イケメン双子プロ棋士誕生"……｣

カナヲ｢"都内の試合にて、時透兄弟が無事にプロ入り確定"……｣

A・カナヲ｢…………えぇ〜！？｣

梅ちゃんが見せてくれたのは無一郎くんと有一郎くん写真付きのWeb記事だった

その中には、今回の長期スケジュールの試合の中でプロに昇格した事が書かれていた

アオイ｢もう、梅ったら！急に走り出して……びっくりしたじゃない…

そんな慌てて走って、一体何があったの？｣

遅れて到着したアオイも、息を切らしながら駆け寄ってきて話題に加わる

梅｢これよ…時透兄弟がプロ入りしたって記事

まぁ、それも十分驚きなんだけど……その下よ｣

A｢下？｣

そう言って梅ちゃんは、一番見せたかった箇所の文章までスクロールしてくれて…

Web記事今回お二人で無事にプロ入りを果たした時透兄弟ですが、インタビューにも応えてくれました。

A｢"今回の件を一番に誰に報告したいですかと言う記者からの質問に対し、弟である時透無一郎くんは『いつも応援して支えてくれる大切な女性に…』と笑顔で答えた"……！？｣

その文の続きには、その相手が通う高校の先輩である事…無一郎くんにとって初恋の相手であると話していた事が綴られており…

カナヲ｢これ、Aの事だよね…？｣

梅｢しかも記者達も面白がってその話題掘り下げようとしたみたいで…

どんな相手なのかとか憶測が飛び交ってるみたいよ

イケメン双子プロ棋士って銘打ってるだけあって、これから女性ファンも付くかもしれないっつーのに
Aの事もろくに考えずに発言してくれちゃって…｣

アオイ｢確かに…プロになる前から普通にかっこいいって騒がれてたし、これから益々 有名になっても行くだろうしね｣

A｢無一郎くん、何故 こんな事を…っ｣


｢だって本当の事だしいいでしょ？｣ｷﾞｭｯ

A｢…っ！？｣

記事に気を取られていたら急に後ろから抱き締められて振り向くと…

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