春、君と出会った最後の年 (ページ14)

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you side

スマホはポケットにあった。→時間をみた。
→6時間目がはじまっている時間。

「終わった。」

深澤先生に怒られるかも、、、
でも、仕方がない。逃げるしかなかったもん。

「よし、戻ろ。今のうちに。」

【バサッ】

立ち上がった時、何かが床に落ちた。
制服だ。あ、起きた時かかってたの制服だったんだ。
てことは、あの人のだよね。

「返さなきゃじゃん！無理じゃん。」

とりあえず、深澤先生にどうにかしてもらおう。
そう思って私は保健室に向かった。

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渡辺side

「意味分かんな、」

俺はずっとたたずんでいた。

【ガラガラ】

あいつ、帰ってきたか？

「おい！」

深「あ？なんだよ翔太、お前授業中だろ。」

「なんだ、ふっかかよ。いや、怪我して、、」

深「そうなら早く言えよ～！はい座って。」

それから、
なんか、何事もなかったかのように手当てが終わって
でも気になって仕方がないから、サボりもあるけどふっかに聞いてみることにした。

「ふっか。」

深「どした？」

「あの奥の部屋ってなんなの？w」

深「は？」

自分では軽く聞いたつもりだった。なのにふっかから
帰ってきた声のトーンはいつものふっかからは想像
できないくらい低くて、聞いちゃダメなことだった
のかよって思った。

深「なんで翔太が知ってんの？」

「な、なんでって、いつもだったらあの場所はカーテンがかかってたとこだろ？でも今日は開いてるし、」

俺が理由を話すとふっかの顔は青ざめていったように見えた。

深「え、あ、マジかよ。」

「あと、変な女いたけど。具合悪かったのか。」

深「翔太！」

「な、なんだよ、、」

深「お前は信頼できるから、この部屋のことも、
　その女子のことも絶対に誰にもいうな。」

「え、なんでだよ。」

深「頼むよ、この通りだ。翔太。」

ふっからしくない、こんな真剣なふっか初めて見た。

［これ以上は踏み込んでくるな］

そう言われた気がして、気になって仕方ないはずなのに

「わかった。」

気づいたら、そう返事していた。

深「ありがとう。ごめんな？」

「や、別に、、じゃ。」

もやもやしたまま対してサボれずに保健室からでた。

「なんだよ、『お前は信頼できるから』って。」

そう言ってもらえたのは、嬉しかった。
だけど、信頼できるのに教えてくれねぇんだって
思った。

でも、絶対に言えねぇな。
あんなふっかみたら。