安元洋貴 ページ9
【安元洋貴×年下妻×ハニートラップ】
職業:声優
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アフレコを終え、帰り支度をしながらスマホを確認すると洋貴さんからLINEが入っていた。
【この後の仕事、リスケになったので、今日は一緒に帰れそうです】
洋貴さんは同じスタジオの別現場でアフレコをしていたはず。こちらの仕事は終わったことを返信すると、すぐに既読がつく。
【3階の自販機の前にいます。来れる?】
『OK』とスタンプを返して、急いで3階へ向かった。別に急ぐ必要なんてないのだけれど、自然と小走りになってしまう。もう新婚でもないのに、相変わらず私は洋貴さんが好きで仕方ないらしい。一緒に帰れるということは、久しぶりに一緒に晩御飯が食べられるということだ。ここのところお互い飲み会が重なって、なかなか一緒に食事を摂ることがなかったから嬉しい。何がいいかなー。最近肉料理が多かったから魚かなー。
そんなことを考えているうちに3階へ到着した。自販機の前にいる洋貴さんの姿が見える。声をかけようとしたところで、恐らく共演者であろう若い女性が一緒であることに気づいた。話しているところ邪魔するのも悪いので、柱の影で待つことにする。
女性「えー安元さん可哀想ー」
突然、女性が大きな声でそう言うのが聞こえた。盗み聞きは良くないけれど、気になって聞き耳を立てる。
女性「ご飯はいつも安元さんが作っているんですか?私だったら毎日頑張って料理するのにー」
胸がチクリと痛む。私だって不思議だ。家事全般苦手で取り柄もない私をなぜ洋貴さんは選んでくれたのか。付き合うことになってからもいつフラれるのかとドキドキしていたし、プロポーズされたときは泣いて喜んだ。今だって。まだ自信がないのだ。彼女の方がずっと若くて可愛いし、しかも料理もできると言うではないか。私に無いものばかり持っている。
女性「そうだ、安元さん。私、安元さんに相談に乗ってもらいたいことがあるんです」
そう言って彼女は髪を耳にかけた。これは・・・嫌な予感がする。洋貴さんは何と返事をするのだろう?だけど、仕方ないかもしれない。思わず泣きそうになる。
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ちとせまる(プロフ) - 、さん» ご指摘ありがとうございます。確認不足でした。申し訳ありません。オリジナルのタグは外しました。また、レスが遅くなり申し訳ありません。 (2020年7月11日 11時) (レス) id: 522d20a6cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちとせまる | 作成日時:2020年5月4日 23時