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-校門・side A-
大吾と校門まで歩く。
A「結局誰も戻ってこなかったね」
大吾「ねー」
A「部長どうなったかなぁ」
大吾「え?何かあったの?」
A「あいや、何でも」
立ち止まる大吾に倣ってあたしも立ち止まる
大吾「・・・・・・じゃあ、俺こっちだから」
A「うん、じゃあここで」
心のどこかで、別れたくないな。と思った。
大吾「じゃ」
A「じゃね」
大吾「行きなよ」
A「そっちこそ」
大吾「見送らせてよ」
A「じゃ、せーのでいこ」
大吾「いいよ」
A「せーのっ」
あたしは振り向き、そのままくるっと一回転する。
大吾は素直に歩き出している。
大吾の背中を寂しげに見送る。
A「ばいばい」
あたしも行こうとすると、校舎の奥でその様子を見ている千世がいた。
A「・・・・・・!」
千世「・・・・・・」
千世が近づいてくる。
A「・・・・・・」
通り過ぎさま、
A「ちせ――」
千世はAを無視して、通り過ぎていく。
千世「すぐ着替えてくるから、一緒に帰ろ」
千世「応援するからね!」
絢子「千世ちゃんも、失うことになる」
あたしは泣きそうになりながら、千世の背中を見送る。
A「・・・・・・」
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作者名:Cornet | 作成日時:2021年11月6日 1時