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窓に映る複数の影と、大きな叫び声。
もう、無理ダ。
もう、逃げることは出来ない。
お兄ちゃんがそっと私の隣に腰を下ろした。そのすぐあと、背中に添えられる大きな手。
少し、ほんの少しだけど、お兄ちゃんのその優しさに落ち着いた。
佳「 等々力さんっ ..... 」
佳「 その銃で ... 私を撃ってくれませんか、？」
その言葉に、佳奈穂さん以外の4人が頭を上げた。
佳「 っ、だって、！あんなのになりたくない！！噛まれたくないっ、、！」
佳奈恵さんは化け物を指さしてそう叫んだ。
気持ちは分かる。
それは私ももう限界だから。
外には他の化け物がいるし、そもそもここから下に飛び降りることなんて出来ない。
気付けば、頬に涙が伝っていた。
『 っ、私たちっ、、どうなるのっ、、？』
「 Aっ ..... 」
私を横から支えるように抱きしめるお兄ちゃん。
響「 等々力 ..... 」
等々力さんは少し迷ったあと、佳奈穂さんに近づき、頭に銃を突きつけた。
その瞬間、お兄ちゃんは目の前の光景を隠すように私を正面から強く抱きしめた。
私もぎゅっと目を瞑ったけど、聞こえてきたのは銃音ではなく、響の声だった。
響「 バカなことすんなよ、！」
等々力さんが銃を下ろし、響の胸ぐらを掴む。
等「 バカはどっちだよ、！諦めなければ道は開く？、、よく見ろよっ、！どこに道なんかあんだよ！！どこ行ったって地獄じゃねぇか！！」
響「 地獄だとしても前に進むしかねぇだろ！」
響「 .... 道がなきゃ、作ってやるよ。」
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作者名：みゆ | 作成日時：2021年3月21日 17時
