キミとサクマの7days 《HBD.0705》

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「幸せにするって言ってたけど、

なんかできたりするの？

アタシ、そもそも妖精に会うの

初めてなんだけど」







妖精ったって、

それこそティンカーなベルちゃんしか知らないし



でもサクマは



羽根も生えてる訳じゃないし、





足もちゃんと地面についてる。




顔が若干中性的なのは、なんか、っぽいけど








サ「サクマの顔はお母さん譲りの美人だから、

　かわいいだけー♪」




「あぁ、そうなんだ。

　だからね……って、あ、これがチカラ？」







さっきからちょいちょい心読まれてるなとは思って




顔に出てたかな、とか意識してたけど








サ「んー、これはねぇ、契約前だから読めるだけ。


　ちゃんと契約を結んだら、



　キミの口から出た言葉しか分かんなくなるから、

　安心して？」





「お、うん……、助か、る？」







いやいや何『助かって』るの



なんかちゃかり置く流れになってない？




そりゃちょっとかわいいなぁとか思ったけどさ。








サ「えー、サクマやっぱりかわいい？」







あ、聞こえてるんだっけ







「まぁ、それなりに」




サ「じゃあキミはオンナノコの方が、

　一緒にいて嬉しいの？」




「いや、そういう訳では」









むしろ今は女は拒否反応というか





特に年下の、

舌ったらずの、

カール内巻きの女は絶対









サ「なんか、めちゃくちゃ特定で、誰かキライっしょ(笑)」



「……まぁね」









あー、もう思い出したら腹が立ってきた。





せっかく思い出さないようにしてるのに、




サクマのせいだな









サ「え、それ免罪(笑)ちょー免罪(笑)」






「……心の中が分かるってのも、それなりに楽なもんね」









いちいち言葉選んだりしなくていいし、






複雑なニュアンスも多分、伝わってるし









こんな風に全部伝わってたら







あんなことにならなかったのかな







なんて









サ「ねぇ、サクマと契約しようよ」









隣に座ってたはずのサクマは



いつの間にか目の前にしゃがみこんでて






なんか、犬みたいでかわいい






実家のタロウに似てるなって頭を撫でたら、







「クゥーン」って、上目遣いでアヒル口で









「……かわいい(笑)」







サ「ほら、ちょっと今、笑ってくれた」





「え？」








サ「サクマを置いてくれたら、

　ずっとキミを笑顔にするよ？」

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