キミとサクマの7days 《HBD.0705》

Day.1　信じられないプレゼント ページ1

・








「あんの、クソ上司……」









自分のミスはどうやったって

自分のせいでしょうが！



何で、アタシが悪いのよ！！





責任転嫁ばかりうまくなりやがって、


そろそろ絶滅しかけてる頭頂部と一緒に


いつか白日の下に晒してやるんだから。









「ツルッツルに晒してやるんだからぁぁ！！







　………








　……









　はぁ、」









バカらし、



何ほざいてるんだか、アタシ。





月曜日の呪いをまともに受けちゃって、

今日はもうMP0




ハゲ上司に当たられるわ、化粧ノリは悪いわ


なんか湿気も

私の周りだけ30％ぐらいあがってるでしょ絶対



って





家に帰って、

ボロボロな足でソファにダイブしたら



もう動けなくて、







「このまま寝ちゃおっかなぁ……」






スーツ皺になるとか、




明日顔がカピカピになるとか、




お腹空いて夜中になんか食べそうとか、






そういうの、全部分かってるから。






今日はもういなくなって、正論。



アンタはもう、お役ご免です。









「はぁぁぁぁ……」









最近のアタシ、本当にツイてないな




何にも、悪いことなんてしてないのに。





むしろ、いい人すぎて

表彰されたいぐらいだってのに。









「お疲れ様、とかでいいんだけどな」









パフェとかもう重い歳だし、


カフェラテの若干砂糖多めくらいでいいから、



そんな相手がほしい。









「……バリスタ君、買おうかな」









ピーンポーン









え？






何、この時間に。





まさか、バリスタ君届いた？









ピーンポーン








『こんばんはー！

お届け物のサクマでーすッ！！』









ん？



今「サクマ」って言った？








あ、違う「サガワ」か







何だ聞き間違えじゃない、




こんな簡単なの聞き逃すとか、

いよいよ疲れてるかもアタシ






ピーンポーン







「はーい、」








疲れてたんだ、

インターフォンとか確認しないで出たの


いつもなら絶対しないのに。








思えば、この時ちゃんと見てたら





こんなコトになってなかったって







後悔するのは10分ぐらいの後で









よかったって思うのはもうずっと後のこと。









ピンポーン



「だから、今出るって、」




ガチャッ





サ「こんばんは！お届け物のサクマです☆」









「はい？」





え、




なに？







誰、この人。

・→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す