君をさがしてた。episode4 …2 (ページ39)

今日:6 hit、昨日:15 hit、合計:2,242,181 hit

番外編③-1 ページ39

.

健二郎「直己さん今どこっすか？」

直己《え、今丁度ELLY下ろしたところで次直人さん家寄るつもりだったけど》

健二郎「…俺も行きます」

直己《え？》

健二郎「直人さん家行きます」

直己《は？何があった？！》

健二郎「なんも無いです、ただ今夜は一人で居たくないの…」

キモッ！受話器の奥から直人の声が聞こえた。どうやらハンズフリーマイクで話していたようで、健二郎の声は全て車内に筒抜けだった。

健二郎「…とにかくあと20分で着きます」

直己《お、おお…》

＊

健二郎「おつかれっす、さっきぶりです」

直人「けぇんじろー何なんだよ全くぅ。…とりあえず入りな」

健二郎「スンマセン…」

玄関を開けて出迎えてくれた直人は帰宅直後なのかまだ私服のままで、部屋に入ると直己がデカイ図体のわりにちょこんとソファの隅に座っていて、剛典はカーペットに直に座り足を伸ばしリラックスモードでテレビを見ていた。

健二郎「お疲れ様です」

直己「おつかれ、」

直人「まー座って」

健二郎「はい。って、岩ちゃんも居たんやな」

直己「帰すつもりだったんだけど、本人何故か来る気満々だったから」

剛典「そりゃあ…ね。」

健二郎「なんかすいません…」

「「「……」」」

力なく謝る健二郎に直人と直己の二人は顔を見合わせる。剛典は剛典でそんな健二郎から視線をそらさず真っ直ぐ彼を見ていて。

直人「何があった？」

健二郎「さっきAに振られました…」

来て早々、突然のブルーな報告に、おおう…という空気がリーダー2人を包む。
剛典はただ黙ったままテーブルに置かれたウーロン茶を一口飲んで視線を地面へ向けた。

.