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隆二「よくそんな恥ずいセリフ…綺麗事だな。お前の身勝手で置いてかれる俺たちが そんな不確かなものでお前と繋がっていられると思うか？」
「不確かなんかじゃない。私の心は今ここに、形として残しました。…そして貴方達なら それに応えてくれると信じることが出来る」
Aの手に持つのは冬物語の歌詞カード。
「もしも、今もまだ私と貴方達が仲悪いままで居たら HIROさんに自由を貰ったところで、私は意地でも三代目を離れなかったと思う。
私は自分で言うのもなんだけど、頑固だから。三代目の元を離れて “逃げた” と思われるのなんて絶対イヤだもん。
それに唯一HIROさんに与えられた居場所がなくなってしまうような気もしただろうし。
でも皆と分かり合えた今、ここから離れる決心を付けられた。
皆が私を変えてくれたんです。
仲間を信じることが出来る、私の居場所をずっと変わらず残してくれるって 信じてる」
そこで一旦言葉を切り、不安を通り越した興奮で高鳴る鼓動を落ち着かせる。
メンバー 一人一人を見て、再び口を開いた。
「言葉が下手くそでごめんなさい。
全てに誠実にだ、ファンの気持ちだなんだって言ったけど…今の気持ちをただストレートに貴方達に伝えるならそう…
皆がもし、私を必要としてくれるなら信じて欲しい。
私は、ここにいる7人を何よりも愛してます」
離れ離れになって、きっと何より私の心が悲鳴を上げるだろう。それほどに大切で ずっとそばに居たいと思える仲間たち。
「ELLYくん、剛典、健さん、直人さん、直己さん、隆二さん…」
それ程のものと天秤に掛けようとしている、私に初めての感情を教えてくれた人。
「…登坂さん」
気持ちが止まない。
友情も愛情も全てが交差してどうしようもない。
楽になれそうな道が直ぐそこにあるのに、それを邪魔する “芸能人” という立場。選んだのは私自身なのに。
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作者名：とまと野郎
| 作成日時：2015年1月29日 16時
