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及ばない頭でグルグル考える間、優しい人達は仲間から外すでもなく無理に引き入れるでもなく、私のことを適度にほっといてくれて、ありがたかった。
解散して、酔っぱらって帰る途中、加藤さんからの着信に気づく。
数十分前の時刻表示を見て、迷って、見なかったふりした。だってドキドキしちゃってかけ直せない。
アパートに着いて玄関の前に、ラフな格好の加藤さんがしゃがんでたから、びっくー！ってなった。
今のは自分でもわかった！
びっくー！ってなったよ！
「……おかえり」
加藤さんはスマホを弄りながらうちの前にしゃがんでる。
「……ええと」
「……遅くない？どっかで飲んでたの？」
「……ええ？」
「ていうか着信無視すんなよ」
加藤さん意味わかんない！おろおろ！
加藤さんは普通に合鍵で私の家の鍵を開けて、私に目線で入るよう促した。
ていうか何しに来たんだろう。
玄関で靴脱いで振り返ったら、加藤さんがうちの狭い玄関に入ってドアと鍵を閉めるところだった。
「……あの……加藤さん」
「はい」
「どうしましたか」
「……椅子組み立てに来た」
「いす？」
「Aんち、ダイニングの椅子１脚しかないんだもん。あるんでしょ？組み立ててないやつ」
「……いやありますけど」
ありますけど。
ええ？ありますけど！
私が困惑しながらエアコン入れる間に、加藤さんはカバンから電動ドライバーを取り出した。それ使ったらあっという間だろうな。
ああ、せっかく私ひとりで選んで、ずっと使えるテーブルが手に入ったと思ったのに。
今ここで加藤さんが椅子を組み立てたら、もうそれだけで思い出になっちゃうじゃん。
いやそれ以前に、一緒に買いに行ったのは加藤さんだったか。
そうなると、終わりが来た時に手放さなくてはいけないじゃないですか。
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ぺんぎん(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございます。お話の中の一人一人が丁寧に描かれていて、ほんとうにほんとうに素敵です。これからも応援しています。 (2020年3月4日 1時) (
レス) id: f15aa4c564 (このIDを非表示/違反報告)
すもも - 完結おめでとうございます！いつもこっそり拝見しておりました(笑)じぇにさんの作品はどれもひらがなと漢字の使い分けが絶妙で、ニュアンスがとっても丁寧に伝わってくるところが大好きです。新たなじぇにさんの作品に出会える事を願いつつしばらくこの作品に浸ります。 (2020年1月28日 23時) (レス) id: 7bc6073c03 (このIDを非表示/違反報告)
もか - いつも楽しく拝読しております！主人公ちゃんの不安や怖がりな部分と、それでも弱いだけだったり気持ちが揺らいでるわけではない芯の強い部分がようやく報われたような気がして、このまま幸せになってほしいと感じました、、これからも楽しみにしています！ (2019年12月28日 0時) (レス) id: 729ed0c340 (このIDを非表示/違反報告)
あやぽにょ - やっとですね（；＿；）よかった、、、！ (2019年12月18日 1時) (レス) id: f2bcd42dc1 (このIDを非表示/違反報告)
yume.(プロフ) - 初めまして、いつも楽しく読ませて頂いてます！増田くんのストーリーから読んでいて、この物語は主人公ちゃんの名前を若菜にして読んでるのですが、加藤さんの幼馴染の名前を自分にしたくて名前の設定を増やして貰えませんでしょうか、、、？ (2019年12月15日 19時) (レス) id: 28edb9fce5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：◯じぇにー◯
| 作成日時：2019年11月5日 21時
