〇 ページ2
帰ってそのまま何もせずにリビングに倒れ込んだ。暑い。泣くほど暑い。
エアコン付けたいな、リモコン遠いなって思いながら床で目を閉じた。
もう何も考えたくない。感じたくない。
夜中に目覚めた時、暑かったはずなのにガクガク震えて寒かった。
夏なのに布団が足りない。
体温計なんてうちにないからわからないけど、もしかしてこれって熱がある？
とりあえず冬の布団をやっと引っ張り出して寝て、次の日。
体が寒くて痛くてどうしたって起き上がれない。
引き続き罰が当たってるんだな、ってため息をついた。
館長に電話をして、体調不良のことと、今日の業務のことを相談した。こちらでなんとかするから大丈夫だよ、って優しい館長。
しばらくしたら、あかりから電話がかかってきた。あかりが代わりに移動図書館行ってくれることになったってことを知らせてくれて、昨日私が逃げ帰ったことを心配していた。
何があったかを掻い摘んで話したら、あかりが代わりに怒ってくれる。
電話のそばにゆかりちゃんもいて、ゆかりちゃんは代わりに泣いてくれた。
私の代わりにそうやって感情を出してくれる２人。
共感しかないよ、って言ってくれて、泣けた。
ゆかりちゃんが「私そっちに行こうか」って言ってくれたのを断って、おとなしく寝ることにした。
午後落ち着いたら病院行けるかな。
冷蔵庫にあったお水を飲んで、布団にくるまって目を閉じた。
次に目を開けた時、外は夕暮れだった。
汗をかいて起きたら、体の痛みと寒気はすっかりなくなっていて、体が軽い。
シャワーを浴びて着替えたら、急激におなかが減るのを感じた。
エアコンを付けて、布団と毛布をちょっと畳んだ。
病院は行かなくてもいいかな。
体温計と風邪薬と夜ごはんを買いに行こっかな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 366人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぺんぎん(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございます。お話の中の一人一人が丁寧に描かれていて、ほんとうにほんとうに素敵です。これからも応援しています。 (2020年3月4日 1時) (
レス) id: f15aa4c564 (このIDを非表示/違反報告)
すもも - 完結おめでとうございます！いつもこっそり拝見しておりました(笑)じぇにさんの作品はどれもひらがなと漢字の使い分けが絶妙で、ニュアンスがとっても丁寧に伝わってくるところが大好きです。新たなじぇにさんの作品に出会える事を願いつつしばらくこの作品に浸ります。 (2020年1月28日 23時) (レス) id: 7bc6073c03 (このIDを非表示/違反報告)
もか - いつも楽しく拝読しております！主人公ちゃんの不安や怖がりな部分と、それでも弱いだけだったり気持ちが揺らいでるわけではない芯の強い部分がようやく報われたような気がして、このまま幸せになってほしいと感じました、、これからも楽しみにしています！ (2019年12月28日 0時) (レス) id: 729ed0c340 (このIDを非表示/違反報告)
あやぽにょ - やっとですね（；＿；）よかった、、、！ (2019年12月18日 1時) (レス) id: f2bcd42dc1 (このIDを非表示/違反報告)
yume.(プロフ) - 初めまして、いつも楽しく読ませて頂いてます！増田くんのストーリーから読んでいて、この物語は主人公ちゃんの名前を若菜にして読んでるのですが、加藤さんの幼馴染の名前を自分にしたくて名前の設定を増やして貰えませんでしょうか、、、？ (2019年12月15日 19時) (レス) id: 28edb9fce5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：◯じぇにー◯
| 作成日時：2019年11月5日 21時
