《十七話》 ページ17
A、家具を買う。
部屋がそれっぽくなった。
昨日は何も無さすぎて寂しかったけど、今は此処で一人暮らしをする、という実感が湧いてきて寂しい。
なぜ急に、一人ぼっちで此処に住むことを思い出したのか。
家具が揃って、これからの事を考えた、というのが理由の一つだ。
そしてもう一つとしては、突然静寂が訪れたからである。私が音を立てなければ、部屋は沈黙に包まれる。
当たり前だ。だってこの空間には私一人しかいないんだから。
さっきまでは、夜ご飯(カップラーメン)を食べたり、お風呂入ったりで気にならなかったけど。まだ二日目なのに、実家に帰りたいとか思ってる。
いかんいかん。もっとポジティブにならねば。
とはいえ、こんな時間に友人を呼ぶわけにもいかない。今から来れる範囲の人も少ないし、何せ明日は月曜日なのだ。
社会の敵、働く者の敵、月曜日。
くっ、諦めて眠りにつくか…私だって平日は出勤だし、引っ越しでドタバタして疲れたし。
仕事の持ち物を確認し、布団を敷こう…と思ったとき、ハッと"あれ"の存在を思い出した。
LIMEだ！
まだ迷惑になるような時間ではないし、トークするだけなら大丈夫だろう。画面の向こうの存在を気軽に感じられるとは…いい時代だ。これで寂しさも軽減されるだろう。
えっと、誰に連絡しようかな。時間はまだ平気だと思うけど、もし少し話が長引いたら仕事に支障が出る人がいるかも。
仕事に支障、ねぇ。
つまり、仕事に害がなければいいってことで、そうすると…
NEEEEEET!!!!!!!!!!!!
脳内で誰かの叫び声が響いた気がした。
確かに、ニートならオールしたって構わないか。まあ、翌日の朝早くから予定がなければ、の話なんだけど。
ニートの用事って例えばなんだろう…とかどうでもいいことを考えながら、友達リストの中にあるトド松くんの名前を探した。
昨日の帰り際「これ、僕のLIME！」と連絡先の書いてあるメモを渡されたので、それを登録しておいた。
『あ、あった』
一覧からトド松くんのアカウント見つけてタップすると、まだ「友達追加ありがとう」くらいしか会話のないトーク画面が表示される。
なんてメッセージ送ろう、と考えていうと、ドアホンがなった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 14人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まきろん - サクラさん、コメントありがとうございます！長らくお待たせして本当に申し訳ないです；；ゆっくりと更新を見守ってもらえたら嬉しいです(●´ω｀●) (2019年1月25日 21時) (
レス) id: b86734c95c (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - 更新楽しみに待ってます！ (2018年4月19日 11時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
まきろん - サクラさん» 返信遅くなりました、ごめんなさいm(. .)mありがとうございます！とても嬉しいです♪まだまだ何が起きるかわかりません！どきどきしながら楽しんでくれたらと思います。これからもこの作品をよろしくお願いします´｀* (2017年11月8日 15時) (レス) id: aed4f3ad06 (このIDを非表示/違反報告)
まきろん - すすさん» 返信遅くなってすみません;;コメントありがとうございます！そう言って頂けると更新の励みにます(*´艸｀*)亀更新ですがこれからもこの作品をよろしくお願いしますm(__)m (2017年11月8日 15時) (レス) id: aed4f3ad06 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - 更新楽しみに待ってます！チョロ松とくっついてほしい!! (2017年10月2日 20時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まきろん | 作成日時：2016年10月12日 18時
