《6/20完結》君の嘘、僕のウソ【N.K 0617BD】 (ページ33)

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33…side N ページ33

　
　
　
(………―――っ)

イルミネーションに照らされた彼女の瞳が言葉じゃ言い表せないほど綺麗で。

また、あの時みたいに時が止まった気がした。。

そんな彼女はオレの顔を見るなりハッと驚いた顔をして、すぐに目をキラキラと輝かせた。

(えっ…これはまさか……オレに惚れてくれた……？)

いや……まさかね。

ありがとう、ってわざと彼女の手に触れるように受けとると、「い、いえ…」と恥ずかしそうに俯く。

伏せられた瞳さえも飲み込まれそうに綺麗だなんて…。

罪なヤツだよ、キミは…

現実に戻って

「拾ってくれたお礼にご飯でもどう？」

お得意の笑顔を振りまけば、

「は、はい」

オレが差し出した手を遠慮がちに掴んだ彼女。

こっからだ。オレ達の関係が始まったのは。

よく聞けば、10年前に出会ったその日に彼女がオレに一目惚れをしたらしく。けど、姉のだから…と気持ちを閉じ込めてたとのこと。

その日の帰り際。付きあおっか。とゆうオレの言葉に、照れながら、うん。って答えてくれて。

連絡先を交換して。

クリスマスの日の初デート。その場の流れで体を重ねたオレ達。

純粋に恋愛することを望んでたオレはそのデートの前に全ての女を切った。

もう綺麗さっぱりと。

……無垢そうに見えた彼女が嘘をついてるなんて知らずに。