《6/20完結》君の嘘、僕のウソ【N.K 0617BD】 (ページ23)

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けど、１年しても、２年しても会えることはなくて。

半ば諦めにも似た気持ちを抱きつつも
気付けば20歳とゆー節目の誕生日を迎えた今日も、あの改札口の前にいた。

今日は来るんじゃないか

今日こそ会えるんじゃないか…

はやる気持ちを押さえながら待つけど、
いくら待てど、来る気配は全くなかった。

名前も知らない。何歳かも知らない。

彼女に関して分かってることは
赤いリボンをつけたセーラー服に、肩より少し長めの髪ってことだけ。

(くそっ！いつになったら会えんだよ…)

オレん中の溜まりに溜まった会いたい欲が

この日を境に

………醜い性の欲へと変貌を遂げた。

今まで断ってきた告白を即オッケーして。

「カズ……」

…抱いて。

「気持ちい…」

…抱いて。

「……あ、あぁっ……」

……抱きまくって。

"ねぇ、ホントに私のこと好きなの？"

そう泣きついてきた女には

"はぁ？んなわけねぇじゃん"

ゴミのようにポイッと捨ててきた。

けど決して罪悪感がないわけではなかった。

誰もが皆、愛されたいと思って生きてる。

オレのしてることはその思いを踏みにじる行為。

……分かってる。

分かってるけど、やめられなかった。

全ては会いに来てくれないあの子のせいだ。

あの子が全部悪いんだ……。