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またそんな嘘を安々と……。
惚れられて。いらなくなったら、すぐポイッ、とするくせに。
私は…騙されないよ。
そんな安っぽいセリフには。
「じゃあ一つ聞いていい？」
「なに？」
「そーゆうカズは私に本気なの？」
「ふふ。何それ」
「カズが本気じゃないなら、私だって本気になれないよ？」
またシーーン、と静まり返る。
この空白の時間。アンタの頭ん中に罪悪感とゆー言葉が少しでも浮かんだなら、ここで手を引くべきだよ。
「本気だよ、オレは。」
(………っ！)
けど私の耳に届いたのは
軸の通った強い声。
いつもみたいに高い声じゃない、
男らしい低い声。
……思わず肩が強張った。
きっと、アンタの本性知らなければ、今の一言で確実に本気になってたよ。間違いなくね。
けど。
アンタの本気は"本気"じゃない。
本気のように見せるのが上手な"ただの恋愛ごっこ"。
そこに気持ちがなくたって成立するように相手を翻弄してるだけ……。
「本気だから、こーゆうこともするし、キスだってするし、それ以上のことだってする。……そーでしょ？」
何それ…何その甘ったるい声…！
ひゃぁっ……！、急に耳に息を吹き掛けられて思わず変な声が出た私に
ふ。相変わらず感度がいいこと。ってクス…と笑ってわざと耳元で囁くように話す。
ふんっ！何が本気よ。それのどこが本気よ。
所詮、アンタの恋の辞書に本気なんて言葉はないんでしょ？
「ここのアトもさ…」って今度は突然、後ろから私のシャツのボタンを外すと左胸の横にあるくっきりと残る紅の痕を指でつつく。
はっ！？ちょ、ちょっと待って…！
「消えないうちにまたつけなきゃ……。」
こんな痕…いつのまに…っ！
バンっ！！！
……気付いたら絡まった腕を思い切り突き放してた
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作者名：AMY | 作成日時：2017年6月5日 8時
