貴方の後ろ姿から始まったストーリー (ページ2)

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【ONE】ページ2

「いつ見てもかっこいいなー」

ギャーギャーうるさい廊下で
初恋の相手の背中を見ながら
独りごとのようにつぶやいた

「A、風見さんの事ちゃんと見たこともないのにかっこいいってよく思えるよねー」

「ちょっ、私の好きな人に向かってっ、もう」

「はいはい、すいませんでしたね」

イヤミっぽく言ってくる

「でもこの前ウチらのクラスに遊びに来たのに…見てなかったの？」

「う、うん
本に夢中になってた」

「あー残念!」

右手をおデコに当てて首を振る

「あっ龍騎」

「どうしたんだ？」

「龍!聞いてよー
Aがねまた風見のことをいやらしい目でみてたんだよー」

「そんなことないよ!舞!
誤解を招くような事は言わないでよ、もう」

ﾊﾞｼｯっと一発、舞の肩を叩く

「いてーなーもう」

「舞がそんなこと言うからだよー」

ふん!とワザっとっぽく腕を組む

「お前らその喧嘩ごっこやめろよ」

「すいませーんでーしたー」

私と舞が口を揃えて言う

「謝る気あんのかよー」

「あるわけないじゃん!」

舞が口に出した言葉にみんな思わず大笑い

「お前らうるさいぞー
てか、もう時間なんだから教室はいれー」