79話:面影 ページ6
そして、PM17:00
頭上のライトが一斉に光り出す。鮮やかな紫色に点灯する様子は、まさに
『藤の花……？』
「あぁ！ここのオーナーさんに頼んで貸し切らせて貰った！時期じゃないからまだ営業してないらしくて！」
そういえば、以前テレビで中継をやっていた。毎年冬になると、藤の花をモチーフにしたイルミネーションが楽しめる場所があると
『な、なんで？なんでそんな事出来るの？』
その質問に、彼は答えてはくれなかった
・
「……A」
少し間が空いてゆっくりとこちらを振り返り、穏やかな表情で微笑んだ。暗い空に淡い紫色のライトがよく映え、彼の顔を優しく照らしている
「……俺と初めて会った時のこと、覚えているか？」
『え？あぁ確か……落としたコーラを竈門くんが、』
「違う
藤襲山の最終選別だ」
・
1年を通して咲き誇る藤の花に見惚れ、少しの間立ち止まっていた時……俺はAと出会った
道に迷ったらしく、"最終選別の場所はどこですか"、と恥ずかしそうに頬を赤らめていたあの表情を、今でもはっきり覚えている
「………それから、一緒に色んな任務に行ったよな。宇髄さんに遊郭の任務へ誘われた時は、本当に心配したんだぞ？」
『え、えと……竈門くん？』
「……あの時、俺を守ってくれてありがとう。君が居なければ……鬼舞辻無惨を倒せなかった」
最終決戦のあの夜、俺はAに救われた。"守れなくてごめん"と謝るのは、彼女に失礼だ。君が命を犠牲にしてまで助けてくれたからこそ、鬼舞辻に一矢報いることが出来た
「……簪、まだ付けててくれたんだな。嬉しいよ。よく、似合ってる」
『え……？』
何百年も前から、君への想いは変わらない。またこうして巡り会えた時に…今度こそ俺は、君に伝えたいと思った
「A、好きだ。昔も今もずっと……君のことが大好きだ」
いきなり告白されても、迷惑だって分かってる。でも…もう二度と離したくない。それが例え、身勝手な恋心だとしても
・
・
・
俯いたまま、何も喋らなくなったA。微かに手が震え、彼女からは苦しみや悲しみが入り交じった匂いがした
「……急にこんな話をして悪かった。そろそろ戻ろうか…」
やっぱり、無理なのか。きっと俺は……君の運命の人じゃないんだ
これで諦めがついた。彼女の腕を引き公園の出口まで向かおうとしたその時
『……た、
た、んじろ、う……』
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チョコ＆ピーナッツ(プロフ) - hさん» わぁ嬉しいです(●´▽`●)なるべく早めに更新できるよう頑張りますね！ (2020年5月17日 23時) (
レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ＆ピーナッツ(プロフ) - なのはさん» 落ちですか〜！実は、この小説を作った当初から既に落ちは自分の中で決まっております(●´▽`●)ご期待に添えるかどうかは分かりませんが、最後までご愛読頂けると嬉しいです！ (2020年5月17日 23時) (レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ＆ピーナッツ(プロフ) - ももんがさん» ありがとうございます！！モチベによって更新速度が変わっちゃいますが、なるべく早めの更新を目標に頑張っていきます！ (2020年5月17日 23時) (レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
h(プロフ) - こんなに続きが楽しみな作品初めてです！これからも楽しみにしています！ (2020年5月17日 1時) (レス) id: 0e4226bf7e (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 更新楽しみです！もしできれば、オチは炭治郎でほしです！ (2020年5月16日 0時) (レス) id: 122a982782 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チョコ＆ピーナッツ
| 作成日時：2020年3月4日 18時
