89話:伝令 ページ16
今は、午前中の休憩時間。席が近い轟くんやヤオモモと談笑していると、コンコンと近くの窓から音が聞こえた
「まぁ、カラスですわ！」
「なんか首元に付いてんぞ」
音の正体は真っ黒な烏。轟くんの指摘する通り、首元には赤い組紐のようなものが付けられている……これ、見覚えがある
『ま……まさか、君……！』
窓の鍵を外しガラガラと開けてやれば、窓枠にちょこんと乗っかり私と視線を合わせる
「カァー！！伝令伝令！美夜日A！！伝令〜！！！」
『っ！カァ子……！』
「！！言葉を話せますの！！？」
「なんで雅の事知ってんだ……？」
カァ子。前世でお世話になった鎹鴉だ。本来は違う名前らしいが……ややこしいから私が勝手に"カァ子"と呼んでいる
『カァ子……！生きてたんだ……！』
「生キテル！元気！100倍！」
ふんすと仰け反り胸を張るカァ子に、自然と笑みが零れた。同時にじんわりと熱くなる目頭を抑えカァ子の頭を撫でる。そして、喋る烏に驚いたのか続々とクラスメイトが私の周りに集まってきた
「おいおい！鳥が喋れるって賢すぎじゃね！？！？」
「上鳴。あんたよりね」
「ひでぇな！！！」
俺の脳みそ鳥以下かよ！と背後で嘆く上鳴くんはさて置き、改めてカァ子に話しかけた
『カァ子。伝令って？？』
「カァ！逢魔時二合流シ、本部二向カエ！」
『逢魔時……夕方ね。誰と？』
「タ、タ、タンジュロウ！」
『炭治郎か……分かった！放課後直ぐに向かう！』
先程、炭治郎からLINEが来ていたのはそのためか。スマホのロック画面には"雄英前で待ち合わせだ！"と端的なメッセージが送られている
一仕事終えたカァ子は少し満足そうな表情で飛び去っていった。その様子を見守った後、静かに窓を閉める
「本部って何なん？」
『…ちょっとした用事がね。ごめん、放課後の勉強会は参加出来ないかな』
「それはええけど……」
お茶子ちゃんが何か聞きたそうな顔で口を開きかけた途端、教室の扉を開けエクトプラズム先生が入ってくる。もうそろそろ授業が始まるということで、足早に戻り各々が席に着いた
ー・ー・ー
〈大正コソコソ噂話〉
カァ子→鎹鴉の中でもトップクラスのスピードを誇る。優秀。ただ、人の名前を覚えるのが苦手。よく間違える。口下手で片言な話し方。そこは夢主ちゃんが上手く汲み取ってくれてる
※実は♂(オス)
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チョコ＆ピーナッツ(プロフ) - hさん» わぁ嬉しいです(●´▽`●)なるべく早めに更新できるよう頑張りますね！ (2020年5月17日 23時) (
レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ＆ピーナッツ(プロフ) - なのはさん» 落ちですか〜！実は、この小説を作った当初から既に落ちは自分の中で決まっております(●´▽`●)ご期待に添えるかどうかは分かりませんが、最後までご愛読頂けると嬉しいです！ (2020年5月17日 23時) (レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ＆ピーナッツ(プロフ) - ももんがさん» ありがとうございます！！モチベによって更新速度が変わっちゃいますが、なるべく早めの更新を目標に頑張っていきます！ (2020年5月17日 23時) (レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
h(プロフ) - こんなに続きが楽しみな作品初めてです！これからも楽しみにしています！ (2020年5月17日 1時) (レス) id: 0e4226bf7e (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 更新楽しみです！もしできれば、オチは炭治郎でほしです！ (2020年5月16日 0時) (レス) id: 122a982782 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チョコ＆ピーナッツ
| 作成日時：2020年3月4日 18時
