91話:鬼の始祖 ページ18
『た、炭治郎……勝手に入って大丈夫？』
「あぁ！大丈夫だ！」
ずんずんと屋敷の奥へと進んでいく彼を小走りで追いかける。一番奥の部屋の前で止まると、取っ手を掴み静かに障子を開けた
「失礼します！竈門炭治郎です！お館様！！Aと一緒に来ました！」
動作とは対照的な大きな声にキンと耳が鳴った。屋敷の中なんだからボリュームを下げて欲しいとは思ったが、まぁ炭治郎だから仕方ないや
「……来たかい。いらっしゃい炭治郎、A」
人を安心させるような落ち着いた声色。勿論、その持ち主は前世から敬愛していたお館様だ
『お、お館様……！』
こちらに微笑みかけ、悠々とした振る舞いは間違いなくお館様だった。顔の痣は綺麗に無くなっており、目には光が灯っているようにも見える
「よく来たね。そして……思い出してくれて、ありがとう」
『いっ、いえ！こちらこそ…！ご迷惑を、お掛けしました……！』
じんわりと溜まる涙を拭い途切れ途切れに謝罪する
生きてる。お館様も仲間も皆……生きてる。その喜びを噛みしめ、胸の奥底がじんと熱くなった
そして、お館様の隣にもう1人。艶のある黒髪をお団子に結った優美な雰囲気を漂わせる女性……
『ま、まさか……珠世さんですか？』
「えぇ。お久しぶりですね。Aさん」
にこりと微笑む珠世さん。実は、彼女とは顔見知りである。前世の浅草で炭治郎達と共闘した際にお世話になったのだ
「A、大事な話があるんだ。聞いて貰えるかい？」
『……はい。勿論です』
「そうかい。ありがとう」
"もっと近くにおいで"というお館様のお言葉に短く御意、と言い部屋の奥まで歩み寄る
数歩離れたところで正座をし背筋を整えると、改めてゆっくりと口を開き語り始めた
「……君は以前、鬼舞辻無惨と遭遇したそうだね。鴉経由で情報が入った」
『はい。間違いございません』
確かあれは、夕方頃だった。"青い彼岸花"とやらを求めやつは、雄英付近まで足を運び私達とぱったり遭遇した事を覚えている
巷を騒がせる謎の敵の襲撃事件も、きっとあいつが主犯格だ
『過去を思い出した今、疑問に感じました。鬼は日中行動出来ないはずなのに……と、
まさか、鬼舞辻無惨は陽の光を克服してしまったのでしょうか？？』
そうなれば、事態は最悪だ。唯一の弱点である光が克服されていれば、もう奴に勝つ術はない
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チョコ＆ピーナッツ(プロフ) - hさん» わぁ嬉しいです(●´▽`●)なるべく早めに更新できるよう頑張りますね！ (2020年5月17日 23時) (
レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ＆ピーナッツ(プロフ) - なのはさん» 落ちですか〜！実は、この小説を作った当初から既に落ちは自分の中で決まっております(●´▽`●)ご期待に添えるかどうかは分かりませんが、最後までご愛読頂けると嬉しいです！ (2020年5月17日 23時) (レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ＆ピーナッツ(プロフ) - ももんがさん» ありがとうございます！！モチベによって更新速度が変わっちゃいますが、なるべく早めの更新を目標に頑張っていきます！ (2020年5月17日 23時) (レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
h(プロフ) - こんなに続きが楽しみな作品初めてです！これからも楽しみにしています！ (2020年5月17日 1時) (レス) id: 0e4226bf7e (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 更新楽しみです！もしできれば、オチは炭治郎でほしです！ (2020年5月16日 0時) (レス) id: 122a982782 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チョコ＆ピーナッツ
| 作成日時：2020年3月4日 18時
