―１０― 脅威の存在 ページ14
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渋々、・・・というか嫌々に
扉に手をかける。
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一度軽く息を吸って、吐いて
――覚悟を決めて、扉を開ける。
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―――ガラッ
と音を立てて開いた扉の向こうには・・・
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．
『あ、居たんですね。やだなあ、返事くらいしてくださいよ』
ニコニコと満面の笑みで立っている、赤髪の少年。
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．
「・・・――何か用？」
．
いかにも不機嫌です、とでも言わんばかりのオーラを
私は放っていたことだろう。
．
だが、そんな私の様子など知らん顔して
その赤髪の少年―――基山ヒロトはずかずかと保健室に入ってくる。
・
「あっコラ！！」
と制止しようとする私の傍をすりぬけ、置いてある机まで近づいていった。
・
・
またやられた、と内心悔しく思いながらも
「――で？何の用ですか？」
と平静を装って、言葉を吐き出す。
・
すると
基山はクルリと体を回転させて、今まで机の方を向いていた体を私の方へと向けた。
・
『あはは、何の用って・・・。――本当は分かってるんでしょう？』
そう言うと基山は、表情をガラリと変えた。
口角を吊り上げた、黒い笑顔。
・
基山の裏の顔であり、――本当の顔でもある。
・
背中にゾワリとした悪寒が走り、思わず逃げたくなるような笑顔。
その笑顔に一瞬でも怯んでしまった自分に、心の中できつく喝を入れる。
・・・何を怯えてるんだ、相手は生徒だぞ――！
・
大丈夫、大丈夫だと、心の中でなんども呟き落ち着こうと試みる。
――――・・・だが
・
『・・・せーんせっ？』
・
――いつの間にかすぐ傍まで来ていた基山にひどく驚き、ビクリと震える。
・
机の傍にいるからと、油断していた。
いつの間にここまで近づいたのか・・・
気付けなかった自分に心の中で強く舌打ちをする。
・
『あーあ。そんなに怯えなくていいのになあ。』
なんて、黒い笑顔のままクスクスと笑う基山は、ズイッと顔を近づけてきた。
・
『――分かってるくせに分からないフリですか？』
・
と反応を楽しむようにそう言うと、後ずさろうとした私の腕を強く掴んだ。
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久々更新！遅くなりました；； ｂｙ作者
- 金 運: ★☆☆☆☆
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練 龍覇(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！！ (2014年7月18日 20時) (
レス) id: f81d88a543 (このIDを非表示/違反報告)
舞桜(プロフ) - 初めましてっ!!とっても面白かったです♪突然ですが、友希…いいですか？ (2011年10月2日 15時) (レス) id: e56b327ef5 (このIDを非表示/違反報告)
諒(プロフ) - 愛読させていただいてます!面白すぎです!!私と比べたら多分太陽と地球ぐらい離れてますね；これからも頑張って下さい (2011年8月17日 0時) (携帯から) (レス) id: 0c320b0c33 (このIDを非表示/違反報告)
霧丸 - まだ途中だけど、めちゃ面白いよー!! 作成ふぁいとー◇+゜ (2011年5月15日 13時) (携帯から) (レス) id: 81a4b5540b (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - 遅くなって申し訳ありません...えっと、友希受け入れてくださり本当にありがとうございます！！ あと、せかすつもりはありませんが、毎回すごく更新楽しみにしてます！頑張ってくださいね、応援してます^^ (2011年5月13日 22時) (レス) id: a678207afa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊刹那＊ | 作成日時：2011年3月18日 20時
