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俺が話し終えたあと、少しだけ彼女との間に沈黙がうまれた。
自分で話しておきながらも、どこかくさいことを言ったような気がして恥ずかしくなってきた。
『やまない雨はない、か…』
gt｢いや、もう、ほんと、恥ずかしくなってきたからヤメヨ！うん！！！｣
『あ、いや！バカにしたとかじゃなくって！』
沈黙がやぶられた言葉に少し恥ずかしくなり、俺が勢いよく話すと、Aさんも勢いよく訂正してきた。
そのまま彼女はあーっと、えっと、…と言葉を濁しながら、鞄から折り畳み傘をだした。
雨も弱まってきたし、Aはそろそろ帰るんかな。
周りも少しずつ、部活で移動する人が増えてきて賑やかになっていた。
そんなことを考えていると彼女から声をかけられる。
『ほんとにありがとう。凄い気が楽になったし、試してみたいこと思い浮かんだよ』
ぐちつぼくん凄いなぁ、と先日と同じような嬉しそうな笑顔を浮かべるAさん。
gt｢おう！それならよかったわ｣
『やまない雨はない、だもんね』
gt｢あ、それは忘れていただいて…｣
2人で笑っていると、突然、彼女が折り畳み傘を俺に押し付けてきた。
予想外のことで目を見開き、Aさんの方を見ると、どこかいたずらっ子のような、それでいて何かを決めたかのように笑った。
『やまない雨はない、から今降ってるこの雨、少し楽しんでくるよ。』
gt｢え、いや、それ、濡れるけど！？｣
『うん、私、ちょっと濡れてくる』
じゃあね、とにひひと笑いながら彼女は雨の中走り出して行ってしまった。
一瞬、呆然と立ちすくんでしまったが、ハッと我に返り、Aさんを追おうとする。
今から走れば、まだ間に合うか。
そう思い、走り出そうとした瞬間
｢あ、お〜い、ぐちつぼ〜｣
先生に引き止められた。
話を聞くと、次の授業の当番の話であったが、急ぎの話でもないと思い、急いで切り上げ、彼女が走っていた外を見ると、当然だがそこに彼女の姿はなく、雨は先程よりも強まっていた。
今からでも追いかけようと考えたが、知り合ってばかりの彼女の家の方面、もっと言えば校門を出てからどちらの方に進むのかさえ分からない俺に追いかける手段は残っていなかった。
申し訳なく思いながら彼女の傘を借りて帰る。
帰り道は彼女の事ばかり考えていた。
……風邪、ひかないといいな。
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感謝と謝罪を。(プロフ) - ありがとうございます！｢好き｣と仰って頂けて光栄です…!!作品中にも申し上げましたが、自分のペースになりますが本編完結させますので、時間が空いた時にでも見に来ていただけたら幸いです！ (2022年9月3日 0時) (
レス) id: 3e263680c3 (このIDを非表示/違反報告)
putiru(プロフ) - コメント失礼します、！この作品大好きなので更新嬉しいです…！主様のペースで頑張ってください！ (2022年8月4日 16時) (レス) id: dad998f405 (このIDを非表示/違反報告)
感謝と謝罪を。(プロフ) - ありがとうございます！返信、大分遅くなってしまってすみません……そう言っていただけてとても嬉しいです。これからの励みになります。ご指摘ありがとうございます！修正させて頂きました。 (2022年6月20日 15時) (レス) id: 3e263680c3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃん。 - コメント失礼します…！文章がすっごい好きです💘素敵な作品を見つけてしまった…🙌🙌ページ8の表情（おそらく）がなんとも言えない表彰になってました…コメント失礼しました (2022年5月26日 19時) (レス) @page8 id: 3ba7e03149 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：感謝と謝罪を。 | 作成日時：2022年5月15日 11時
