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一刻も早く
早く
早く
___早く
涼介に会いたかったから
ごめんなさいって言わなきゃいけないって思ったから
今すぐ会いに行かないとずっと後悔する事になるって思ったから
また雨の中に飛び出して駅まで走った
息を上げて電車に飛び乗った
車内に効いている冷房が私の体を凍らせる
そんなことどうでもいい
誰よりも早く電車を降りて改札を走って抜けていく
病院の自動ドアが開くのなんて待っていられない
涼介の病室の前に来た瞬間
私の中にためらいが生まれた
ドアにかけられた手が離れた
文化祭に一緒に行きたいっていうワガママを言ったのは私
涼介はそんな私のワガママを叶えてくれようとした
その勇気を突き放した私
ここにいる権利が私にある?
怖くなった
ドアから2,3歩後ずさりした
背中に壁が当たったとたん
ピンと張っていた糸が切れたかのようにその場に崩れ落ちた
誰か!ストレッチャーを!
大丈夫!?誰か来て!!!
誰のための助けを呼んでるんだろう…
もしかして涼介が…ッ
肩をたたかれて気づいた
…私のこと?
涼介のことじゃなかったんだ…良かった…
そのまま私は眠りにおちた
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萌(プロフ) - Chika02170217さん» ありがとうございます〜(*'ω'*)頑張りますね! (2019年12月14日 13時) (レス) id: da80cfc829 (このIDを非表示/違反報告)
Chika02170217(プロフ) - すごく面白いです 更新頑張ってください! (2019年12月7日 15時) (レス) id: bc6b2eccee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:萌 | 作成日時:2019年10月17日 16時