【ONEPIECE】君により【トラファルガー・ロー】 (ページ24)

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私はやっとこさ借りていた本を棚に戻し、講義が行われる講堂まで向かった。

教授の話を聞きながら、メモを取って次の課題に備える。言語の壁はあれど、最近ようやく聞き取れるようになってきた。聞き漏らすことはあるけど、後から質問に行ったり、音だけ覚えて後から調べたり、何とかやっている。

それに今日は、トラファルガーに教わったことが役に立った。
いつもよりも、講義が楽しいと、そう感じた。
ありがたいけど、悔しい。

シャーペンをノートに走らせて、メモを取っていた時、ふと気がつく。

あれ？ベポのボールペンがない…。

お気に入りのキャラクター、白くまのベポの飾りがついたボールペンが、筆箱のどこを探しても見当たらない。

仕方なく、別のボールペンで間に合わせたけど、
あれ結構愛用してたのになぁ。

地味にショック…と、リュックに付いているベポのキーホルダーを眺めて、小さくため息をついた。

その後、午後の講義を終えて図書館に戻って探してみたり、落とし物が無いか図書館の人に聞いてみたけど、見つからなかった。

仕方ない。また日本に戻った時買えばいいや。

私は悩みも吹っ切れたし、今日のバイトへと向かう事にした。

制服に着替えて、お店に入ると、マキノさんが笑顔で出迎えてくれた。
そしてにっこにこしながらちょっとちょっと、と手招きをする。
エプロンのリボンを結びながらコツコツと靴音を鳴らして近付くと、

「げっ…」

何でまたあんたがいるんだ、トラファルガー。

「彼氏くん、あなたに用があるみたいよ。お店に入ってきてから注文取りに行ったんだけど、何も頼まずに、あなたはまだいないのかって聞いてきたから」

うふふ、と嬉しそうに微笑むマキノさん。
何それ怖い。私今度こそ消されるのか？

「だから別に彼氏じゃありませんてば」

「まーまー、いいから！いってらっしゃい！」

とんっと背中を押され、私は渋々トラファルガーのもとへ向かった。
気乗りしないなぁ…。なんで来るかな…もう。

はぁ、とため息をつきながらトラファルガーの横に立つと、
前みたいに頬杖を突きながら私を見上げた。

「客の前で溜息とは、いい御身分だな」

「はいはい、すみませんね。…で、何の用？」

「…ブレンド」

「はぁ…？」

吊るしあげられるのかと思ってビクビクしてたから、
予想の斜め上を行く回答に、素っ頓狂な声が出た。