君にこの気持ち伝えたくて (ページ5)

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今更ページ5

紫耀くんの冷たい視線と声が

私の胸をズキズキと

刺すように痛める。

A「ごめん…」

紫耀「……」

A「ほんと、今更…だよね」

紫耀君の言う通りだ。

今更、紫耀君に会って

相手の迷惑とか

全く考えもせず

私の都合でこの場所に来てしまった。

A「………」

紫耀「………」

でも

私にはどうしても

会いたい理由があるから

この場所に来た訳で…

俯いていた私に

紫耀「…元気、してた？」

少しあった沈黙を破ったのは

紫耀くんの方で

A「ぁ、うん。元気だったよ」

紫耀「そっか」

ぎこちない会話が

一瞬で終了してしまった。

もっと話したい事は

いっぱいあるのに

いざ

久々の紫耀君を目の前にすると

言葉に出来なくて

私は下唇をぎゅっと噛んだ。

紫耀「じゃ、俺これから仕事だから…」

そう言って

その場を離れようとした紫耀君に

A「待って！」

A「また、会いに来てもいい？」

慌ててそんな言葉を

紫耀君の背中になげかける。

私の言葉に

紫耀は歩き出そうとしていた

足を止めて振り返ると

紫耀「また会ってどうすんの？」

また何の感情もない言葉を

返され、泣きそうになった。