君にこの気持ち伝えたくて (ページ36)

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S) 親友ページ36

紫耀side

紫耀「好き…だった？」

紫耀「だったって？

今は……違うの？」

A「ごめんね、紫耀君…。

これが、私が2年前言いたかった事だよ。

……ごめんね。」

何度も謝るAは

今にも泣きそうで

消えそうなぐらい

弱々しくて

まるで

好きになった事を謝罪しているかのようで…

こんなAを見たのは

出会ってから初めてだと思う。

紫耀「俺は、今でもAを…っ」

？？？「あれ？

もしかして…紫耀か？」

聞き覚えのある声に

ハッとして、声のした方を向くと

紫耀「りゅー……。」

久々に見る親友が

此方へと向かって来ていた。

立ち上がり、竜の側まで行く。

竜「やっぱ紫耀だ！！

うわー！！久々だなっ」

ってもの凄くはしゃぐ竜。

紫耀「おう、元気だった？」

竜「元気、元気」

ふと、隣を見れば

紫耀「あ、どうも」

小柄な女の子が竜の側にいて

挨拶すると

「は、初めまして！！」

ってペコッとされる。

紫耀「えっと…彼女？」

控えめに竜に確認の意味を込めて

そう発すると

「うん」って

鼻の下伸ばしやがって

もの凄く恥ずかしそうにする竜。

竜とも高校三年の

殆ど話さなくなって以来だったから

気まずさも多少はあって…

だけど

前みたいに喋れるのは

今、竜の隣にいるのが

Aじゃないから

なのかもしれない。

竜「どうしたんだよ、

祭りに来るなんて珍しくない？」

すっかり有名になっちゃったから

こんな地元の祭りなんて

来ないと思ってた、なんて言われて

紫耀「俺だって、祭りぐらいは行くよ」

竜「一人？友達と？

あ〜っ！それとも女と来てんの？」

なんてキョロキョロされる。

紫耀「何言ってんだよ。

Aとだよ。」

そう言った瞬間

ギョッと目を見開く竜。

竜「は？」

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