駅までの道のり ページ14
久々の会話なはずなのに
久々に感じなくて
そんな雰囲気の中
会わず、連絡も取らずにいた日々の
長い時間を埋めるように
話尽くす私達。
デビューまでの道のり
メンバーの事
高校の頃の昔話。
話出したら止まらなくて
気付いたら
夕暮れ時だった景色は
辺りが薄暗くなり
街灯や
近所の家の電気が光りだす。
A「そろそろ帰ろっかな」
紫耀「そうだね。
家どこ？送るよ」
そう言った紫耀君は
歩き出そうとしていて
「大丈夫だよ」って
その背中に向かって
言ったのに
「途中まで」って
紫耀君が言うから
お言葉に甘える事にした。
紫耀「A、携帯貸して？」
A「え？」
駅までの道のりで
紫耀は自分の携帯を取り出した。
紫耀「俺、新規で携帯変えちゃったから
Aの番号知らないんだ」
私の携帯を
催促するように
手のひらを私の前に差し出した。
A「えっと…、ごめん。
今、携帯壊れちゃってて…
修理出そうと思ってたから
家に置きっぱなしなんだ。」
紫耀「え、そうなの？
じゃぁ、直ったら教えてな」
A「うん！わかった。」
そんな他愛もない話をしながら
私達は
駅までの道のりを歩いた。
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作者名：まる | 作成日時：2019年7月13日 0時
