これからも一緒に ページ33
賑やかな屋台周辺と違って
この場所はとても静かで
すぐ近くにある大きな木から
ミーンミーンと
蝉の鳴き声も聞こえてくる。
紫耀「今日、浴衣じゃないんだね。
ちょっと期待してたのに」
ふと、私の服装を見た紫耀君が
そんな事言うから
A「うん…、浴衣汚れちゃってて
もう着れなくなったから…
着て来れなかったの。」
紫耀「お気に入りって言ってたやつだよね？
そっか…。
祭りの前に一緒に買いに行けば良かったな」
嬉しい言葉くれる。
紫耀「じゃぁ、来年は浴衣買いに行って
それから、夏祭りだね！」
そう言って笑う紫耀君に
胸がギュッと苦しくなって
A「来年も一緒に
お祭り行ってくれるの？」
紫耀「俺はAと行きたい！って思ってるよ？
今日だけじゃなくて、これからもさ」
嬉しくて、
嬉しくて
もの凄く嬉しくてたまらないのに
紫耀君のまっすぐな
言葉は
私を苦しめるだけで…
紫耀「Aは俺とじゃ嫌？」
頭を左右にブンブン振る。
紫耀君は本当に狡い。
そんな聞き方…
A「嫌じゃないよ
紫耀君となら…」
それしか答えなんてない。
A「私も紫耀君とがいい」
こんな事言う私の方が
狡くて…
私よりも
紫耀君を苦しめる事になる？？
泣きそうになるのを
必死で堪えて
紫耀君に伝える
紫耀「良かった」
安堵の表情を浮かべた紫耀君。
でもね
来年もこの先も
一緒には行けないんだよ…
行きたくても
行けないんだよ…
だって
私は・・・・ーーーー。
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作者名：まる | 作成日時：2019年7月13日 0時
