【呪術廻戦】君に棲む。＃２

変化 ページ4

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『真希さん、パンダ先輩、棘。
ありがとうございます。私みんなのおかげで、少しだけ、強くなれそうな気がします。

だけど、やっぱり少し寂しいから。

早く帰ってきてください……ね？』





「(((おお、すごい殺し文句言うじゃん。)))」






「そうだな、私らも早いとこ任務終わらせて東京戻るよ。
ま。一年も増えたことだし、戻ったら歓迎会でもしてやるか」

真希がニヤリと笑って言った。



『歓迎会……ですか！』

「お、いいなそれ。交流会もあるし。
どうせ3年のボンクラもまだ復学できないだろ。人数合わせで一年も参加させよう。みっちりしごいてやるぞ〜」

「めんたいこ〜」

『うぅぅ……飴と鞭。』

「高菜！」

『棘は私のことちょっと馬鹿にしすぎじゃない？？』

「こんぶ。」

『あーほらまた、もう知らないから。
……じゃあ真希さん、パンダ先輩、また連絡ください。」




狗巻からふいっと顔を背け、真希とパンダには笑顔で手を振るA。なかなか見ない楽しそうなAの顔に、背けられた狗巻も目が離せないでいると、不意に画面が途切れた。






「あ、切った。こういうところサッパリしてるよな」

「さ、私らも寝るぞー。明日も早えし、さっさと終わらせて戻んなきゃだしなー」

「すじこ」
















「でもなぁ。」

「？」

「あ？」




切られた画面を見つめ、うーん。と渋るパンダ。




「一年生同士が仲良くなるのは喜ぶことだし、Aにとっても良いとは思うんだけどなぁ。
なーんか、引っかかるんだよなあ。」





パンダの言葉に、真希も狗巻も頭にはてなを浮かべた。




「どう言う意味だ？」

「……今までAの術式を嫌ってた奴らが、急に任務を詰め込み始めたじゃん？それも呪霊と敵対するタイプの。」

「繁忙期だからじゃねーか？」

「まあ、それもあるけどな。


……初任務での想定外の呪霊の出現。１年二人で特級呪物の回収。まあこれは悟の無茶振りだがな。

そしてまさかの、両面宿儺の器。
それも受肉したキッカケはAたちを助けるためだったみたいだし。A、ああ見えて意外と義理堅いだろ？悟が術式を禁止したってのも、なんだかなあ。

あーすまんすまん。
俺の悪い妄想だ。気にすんな」





怪訝な顔をした二人を宥めるように、パンダが二人の肩に軽く手を置く。






「……おかか」





本当に、悪い妄想だよ。





本当に。


















第2章






逝く夏







-START-








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