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「お札ってそんな簡単にとれんの?」


「いや!呪力のない人間にはまず無理だ!普通はな!」




駆け出した千尋を追いかけるように、慌てて病院を飛び出る。虎杖悠仁もついてきているが、まあいい。
それよりも呪物の回収が優先だ。呪符を取ってしまえばそれこそマズイことになる。





「あの子は?」

「ただの馬鹿だ!!急ぐぞ!」







クソ、千尋のやつ。

千尋は普段はどこ吹く風な顔してるくせに、人の命や呪霊が関わると強気になるところがある。
初任務の時も、命を削るような彼女の術式をなんの躊躇もなく、自分を殺そうと向かってくる呪霊に使っていたのを見ている。
自分の命などこれっぽっちも見えていないかのように後先考えずに突っ走る彼女の言動が、心配でならない。

大体、道分かってんのかあの馬鹿が!






「右、近道だ」




こちらの焦り具合を感じてか、後ろをついてきていた虎杖が前へ出て先導した。




「今回のは中のモノが強すぎる!封印も年代物。紙切れ同然だ!」

「つってもなぁ……‟呪い”なんていまいちピンとこねぇ」

「部室どこだ!」

「四階の端っこ」







杉沢第三高校。見えた。
鬱蒼と木々が茂る学校の裏門の前に立つと、校舎は既に夥しい程の濃い呪いの気配で覆われていた。






「なんだ、この……(プレッシャー)は!?」

「……(一般人でも感じられる程の呪力……)」





急がねば。
千尋も心配だ。


たじろぐ虎杖の肩を引き、門を飛び越えた。





「ま、待てよ!俺も行く!ヤバいんだろ!!」





尋常じゃない空気なのは、虎杖もわかってる。
わかっていてもなお虎杖は、友達だから放っておけない、と叫ぶ。

そんなこと知ったことか。
何が起こるか分からないんだ。
ヘタしたら、ここにいる全員仲良くあの世行き。

しかも彼は一般人。
校舎内に立ち入らなければ、巻き込まれることはないだろう。






「オマエは」

「!」








「ここにいろ」







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設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟 , 伏黒恵   
作品ジャンル:アニメ
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早瀬モモコ(プロフ) - リリリンゴさん» リリリンゴさんコメントありがとうございます!とても励みになります!更新頑張りますのでこれからもよろしくお願いします!! (2021年10月16日 21時) (レス) id: 8442258d5b (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年10月13日 23時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
リリリンゴ - シリーズ最初から読みました!面白いです!更新頑張ってください!応援してます! (2021年10月13日 2時) (レス) @page6 id: 5191a43a7e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:早瀬モモコ | 作成日時:2021年10月12日 1時

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