番外編 ページ46
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「でもほんと、何で働いてんの?こんな家から遠いところで」
「関係ない」
「関係なくないよ、だって僕、君の監視役……あー待って待って、ボタン押さないで」
ヘラヘラと大声で喋り続けるこの男。
ほんと腹立つし仕事の邪魔だし迷惑してんだよコッチは。いい大人が一生懸命働いてるバイトに突っかかって来んな。とAがレジ下の通報用ボタンに手をかけたのを、男は慌てて止めた。
「何なの、早く出てって。もう私に関わんないで」
「そうもいかないんだよね、君、死刑執行猶予付いてる罪人だし」
「……知らない」
「術式を行使して数多の呪霊を操っていたのは紛れもない事実だよ。そしてそれを呪術界の脅威として早いうちに摘んでしまいたい上の気持ちも分かるだろ」
「何言ってんの。全然分かんない」
「お、それは僕と同じ意見だ。僕も才能ある若い術師の命を粗末にしたくない。ね、千尋A」
「名前呼ぶな目隠し野郎」
「え?なんで?」
「いいから」
「じゃあその意味分かんないあだ名で呼ぶのやめてくれる?」
「……。」
「え!忘れちゃったの?」
「あー変態クソ教師ね」
「……さすがの僕も今のはキタね。ちょっと表出ようか」
「あ?ひとりで行ってろよセンコーが」
自分は最強だとかジュジュツ学校の教師だとかほざいてた、五条悟という名の最低最悪変態クソ目隠し白髪野郎のこめかみに青筋が立った。
が、Aもこんな訳分からん奴に仕事の邪魔をされてたまるかと負けん気で睨み返したところで、奥から仮眠を取り終えた店長が顔を覗かせた。
「Aちゃんおはよー。交代だよ、お疲れ様」
「店長おはようございます。早速で悪いんですが、この人出禁にしてもらっていいですか?」
「あれ」
「えーまたAちゃんの追っかけ?そろそろ警察行こうよ、それか金ズルでこの店に通わせてよ」
「あーなるほど」
「……A、この店教育に悪いよ」
「だから、名前呼ぶなっつってんだろ目隠し」
これが、千尋Aと五条悟の3回目のバッティングだった
「……は?」
「だから、Aちゃんなら昨日辞めちゃったよ」
それから少女は、再び彼の前から消えた_______
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早瀬モモコ(プロフ) - リリリンゴさん» リリリンゴさんコメントありがとうございます!とても励みになります!更新頑張りますのでこれからもよろしくお願いします!! (2021年10月16日 21時) (レス) id: 8442258d5b (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年10月13日 23時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
リリリンゴ - シリーズ最初から読みました!面白いです!更新頑張ってください!応援してます! (2021年10月13日 2時) (レス) @page6 id: 5191a43a7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:早瀬モモコ | 作成日時:2021年10月12日 1時