君を守りたい【狗巻棘】 (ページ7)

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「おいし～！」

「んね！今度咲も連れて来よ？」

と嬉しそうにスイーツを頬張る二人

いつも元気な子が琴音、今時女子感が強いのが凜華、さっきのイケメン女子が咲だということを教えて貰った

三人はAと中学のころからの友達でいつも一緒に居るらしい

正直非術師と話す機会は中々に貴重だ

「ねぇねぇ二人は何処で知り合ったの？」

「そこらへん」

とさっきからずっと俺に厳しいAに苦笑いを零す二人、俺も話す術がほとんどなくどうしようもない

「もう、可愛げないんだから」

「ごめんね、狗巻君」

「だ、大丈夫」

Aの冷たさには慣れてるからいいけど、俺は意図せず呪わないか気が気でない

パンダが帰る前は少し話しかけてくれてたものの今は全く話しかけてくれないA

「おかわりしてくる」

とAは言い去っていった

「はぁ、ほんと可愛くない！」

「照れ屋さんだからねぇ」

と言う二人に苦笑いをする、ただ俺のことが嫌いなだけだと思うけど

「でも良かった、私たち以外にも友達居るみたいで」

「うんうん、狗巻君も同じ病院なの？」

あ、そっか、さっき同じ通院仲間的なこと言ったからか

「うん」

「てか見ない制服だね、どの高校？」

と言われ焦る、非術師に高専の名前を言っていいのだろうか、いや、駄目だろう

と悩んでいると急に声を掛けられる

「あ、やっぱ花里達じゃん、Aは？」

「うっげ、帰れし」

と言われた男、背は高くて如何にも俺モテます感満載

「悲しいこと言うなって、三人がここ入るの見えて隼人達にお願いして来てんだからさ」

と何の断りもなく同じテーブルに座りだすそいつ、当たりを見回すとその隼人達だろうと思われる人たちがこっちを見ていた

「マジ帰れ、テンション下がるわ」

「元カレ用無し帰ってどうぞ」

元カレ…これがAの…そっか自分よりだいぶ背が高くてかっこよくて、普通の人がやっぱりいいんだな

「てかこれ誰？」

と言い指を指される、失礼にも程があると叱りたいくらいだ

「狗巻君、Aの通院仲間、あんたよりもよっぽど紳士」

「…幼馴染」

「え！？そうなの！？もう、A絶対に意図的に言わなかったじゃん！」

と不満を言う琴音達

多分幼馴染だと言ったこと後で怒られる

「ただいまぁって何で蒼も居るの」

とさっき返したヘアピンを付けてるA

あれ返さなければ良かったなとか最低なことを考える

いつまでも距離は縮まない