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「やぁやぁ」
「Aさん!ごめんね、ちょっと散らかってるんだけど…」
「いや、十分でしょ」
と言いながら僕の部屋に入ってくるAさん
あの日からAさんはよく笑うようになった、多分僕たちの中で一番負の感情と遠い位置にいる
多分、無厭足が強くならないように負の感情に蓋をしてるんだ
「でもびっくりしたよ、今日部屋来ていいか聞かれたから」
「仲良くなりたいなぁって思って」
正直Aさんは少し苦手、何を考えてるのか分からなくて、ただ狗巻くんと仲良くてきついこと言うけどそれは皆の事を心配してのこと、優しい人だけとは分かってるけどいつも一線引かれてる感じがする
だから今日はいっぱいお話して仲良くなる
「優太に嫌われてると思ってた」
と言いヘラリと少し悲しそうに笑い飛ばす彼女を見て焦る
「き、嫌ってなんかないよ!僕も仲良くなりたいなって思ってたけどタイミングが」
「確かに、ここ最近バタバタしてたもんね」
と言われ狗巻くんとAさんと行った初めての実習から休みなしだったことを思い出す
ん、あれ?今僕Aさんと僕の部屋で二人きり?
これ狗巻くんに見つかったらまずいのでは?実際に本人から聞いたわけじゃないけどきっと狗巻くんはAさんの事が好きだし
そういえばAさんはどうなんだろう
「そうだ、前に任務行った時のお菓子持ってきたの、食べる?」
「あ、う、うん!」
「どうした?」
「あ、いや、Aさんって狗巻くんと仲いいからその…」
と言えば何かを察したのか大笑いし始めた
「狗巻と私はそういう関係でも何でもないよ、安心して」
いや、それが一番安心できないよ!?付き合ってないときの方が不安で嫉妬しやすいんだから…!
神様どうか狗巻くんが来ませんように、狗巻くんが来ませんように
「ねぇねぇ、これやろこれ!」
「ゲーム?」
「そうそう!仲良くなるって言ったらこれでしょ!」
とまるでクリスマスにゲームを買ってもらいやるのを我慢してた小学生の様に言うAさん
「話すだけってのもあれだしさ、ゲームしんがら話そ!」
「Aはいい子だし呪力の使い方も長けてるから仲良くなっときなよ」
って五条先生も言ってたしなぁ、確かに人の呪術をすぐに使いこなせるのは凄いしなぁ
「おかか」
…って狗巻君がここに居れば言うよね
「準備出来たよ優太」
「あ、ありがとう!」
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作者名:天音 | 作成日時:2021年1月9日 19時