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「よっ」

「おまっ!」
「いくら!?」
「おっと」
「Aさん!?」

と教室の窓から話しかけると驚いた表情を向けてくる三人と一匹

初めまして皆さん、双葉 A、転校生です

あれからお母さんや悟さんと話して、ここまで来たらもう普通の高校通ってらんないと結論を出した為不本意ながらも高専へ編入

お兄ちゃんが呪霊だったことを知って取り乱してしまったけど、これから過ごす毎日はいつも通りと変わらないし、お兄ちゃんがお兄ちゃんだったことは変わらない

大好きな父も兄も、お母さんも私が呪いに吞まれないようにと今まで隠してた事実、その努力と優しさを今になって知ったからと無駄には出来ない

「もう大丈夫なのか?」

「フィジカル、メンタル共にそんなにやわじゃないよ」

と笑って見せる

「逆に皆いつも通り接してくれて助かる」

「驚きはしたけどAさんはAさんのままだしね」

と優しく笑いかけてくれる優太

「まぁ私も兄が呪霊だったのは驚いたけど…私は正真正銘人間だしね」

と言えば何故か皆顔を歪ませる、あれ、私変な事言ったっけ

「ツナツナ〜」

と自身の隣の机の席を引いて嬉しそうに笑いかけてくる棘

「却下、私は窓側尚且つ隣は棘以外の誰かって決めてるの」

「おかか、明太子」

と譲る気のない棘

「隣だとウフフアハハ出来るぞ」

とニヤニヤと笑いながら近寄ってくるパンダ

「ウフフもアハハもしません」

「いや、青春を謳歌するのも若人の本業の内だよ」

と急に後ろから話しかけてくる高身長のその人、いつか上から見下してやりたい

「…そう言えば皆悟さんの高校時代の写真見たことある?あれただのヤンんん!」

「僕の領域内にご招待してあげようか?」

と私の口を塞ぎ黒い笑みを浮かべて私の顔を覗き込んでくる悟さん

本能的にこれ以上この話題をするのは得策じゃないと理解する

「別にそんなに変じゃないのに」

「思い出したくないこともあるのさ」

と言い私の頭を撫で教卓へと向かう悟さん

思い出したくないこと、夏油傑の事だろう

あの人の事は悟さんには何も言ってないけど、多分会ったことバレてる

何が目的か分からない、でももう一度、私のためにも会って聞きたいことがある

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作者名:天音 | 作成日時:2021年1月9日 19時

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