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「お疲れサマンサー!結構疲れた?」
「じゃげ…」
「数が多かった」
「…足手まといが二人」
と少し疲れてる二人の後ろを付いてくるAが言う
流石準一級と言うべきなのかただ単に体力お化けなのか彼女は息切れもしてなかった
それともただ無理をするのが上手なのか
「もう昼時かぁ、どう?Aもお昼行く?僕の奢りで」
「あ〜行こうか」
「あ、Aちゃん!」
と多分行こうかなと言いかけたAを遮って話しかけてくるおっさん、空気読めっての
「Aちゃんちょっと今日の仕事変わってくれない?おじさん用事あってさぁ」
どうせ学校も休んだし暇でしょ、と付け加えるそいつ
いや、お前こそ暇だろと言いかけるがぐっと堪える
「あ…」
と母音を零し僕たちの方を見るA
「学生の本業は勉強なのに休んでんだからその分働かないとでしょ、ほら社会貢献ってやつだよ」
「そ、そうですね、わかりました…」
とAは折れてしまう、いや呪術師の本業は祓うことなんだからお前も仕事するべきだろとイラつきながらもここで自分が怒ればAに迷惑になるから堪える
「ごめん誘ってくれたのに」
「いや、いいよん。あ、そうだそれ貸してくれない?」
とAが着けていたヘアピンを指せば不思議そうに僕を見るAと棘達
「いいけど…変なことに使わないでね」
「信用ないなぁ」
「あるわけないでしょ、じゃあ」
と言い次の仕事に行く準備をする
ほんと、何をそんな焦ってるのか…
毎回見るたびに強くはなってるけど一体その小さな体で後どれ程の物を背負うつもりなのか、少し心配になる
「あ、そうだ、これ、後で棘に渡しといて、くれぐれも私からだとは言わないで」
「はいはい、もっと素直になればいいのに」
と言うも無視される
素直にならないと棘も離れて行っちゃうよ〜なんて言ったら多分怒られるんだろうな
いつも棘に対して素っ気ないけどこうやって仕事かぶるといつも喉薬を僕に渡すA、自分で渡しに行けばいいのに
「はい、棘いつもの、あ、くれぐれもAからってことを僕が言ったって言わないようにね」
「しゃけ」
「ほんとAは素直じゃねぇな」
まぁ、僕が黙ってAの言うこと聞くわけないんだけどねぇ
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作者名:天音 | 作成日時:2021年1月9日 19時