運命的な出会い ページ4
Aside
蒼依「バカなの?」
「うっ、」
大学で親友の蒼依にさっきの出来事を話したら、そう一言いわれた。
蒼依とは中学からだから楓くんのことは知らないけど、まだ楓くんへの気持ちをズルズルと引き摺ってた時に相談してたから存在だけは知ってる。
蒼依「あんた、普通そこは連絡先ぐらい聞くでしょ。それを“じゃあね!”って別れるとかないわー」
「うぅ、だってさぁ……」
蒼依「だっても何もないわ、ヘタレ。そんな運命的な出会いを逃してなにしてんの」
「運命的?」
蒼依「そう、この歳になって初恋の人と10年ぶりに会うとか運命だと思っても仕方ないわ」
「蒼依って意外とロマンチスト……」
蒼依「うっさい」
「照れ屋さんなんだからー」
私がそう言ったら蒼依に思いっきり睨まれたから、取り敢えず冗談はこのくらいにして……
「ていうか、別に今も好きな訳じゃないもん」
蒼依「でもドキドキしたんでしょ?」
「……まぁ、そうだけど。それは久しぶりだから、だと思いたい」
蒼依「……あんた何でそんな頑なに認めようとしないわけ?」
「うっ、だってさぁ…そんな長い間好きってバレたら引かれるかもしれないじゃん?」
蒼依「今までの告白ろくに受けてないくせに今更何言ってんだ」
そう、今まで告白してきてくれた人達を私は「好きな人が居るから」って断ってきたのだ。
楓くん以来好きな人なんて居ないのに。
……まぁ言うほど告白されてないけど。
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