６ｰ３,素直さの理由【ジン視点】 ページ46
『あっ！オッパー！やっと来てくれた！』
｢ヤー、そんなにオッパに会いたかったのか？｣
『はい！』
久しぶりの再会で、珍しく素直な反応をする○○に少し調子が狂う。
いつもなら顔を赤くして“そんなんじゃないです！”なんて減らず口を叩くのに。
『オッパ！……私、オッパに話したいことが沢山あるんです！』
そう言って親に甘える子どものように無邪気に笑う君が愛おしくてたまらない。
でも、どうして急に…？
前までは不器用故に素直じゃなくて、人に甘えるのが苦手だった○○。
どんな心境の変化だろうか？と不思議に思ったが、その理由は“オッパに話したいこと”を聞くとすぐにわかった。
『オッパ、私ね？……お母さんに会ってきたんです。』
そう話す○○の顔は、とても充実しているように見える。
きっと、実の母からの愛情を感じて帰ってきたんだなと、そう思った。
｢そうか。
嬉しかったんだな、お母さんに会えて。｣
『……わかるんですか？』
｢わかるよ。嬉しいって顔に書いてある。｣
○○はへへっと幸せそうに笑い、“何か飲みますか？”と僕に聞くと、珍しく少し高い位置で一つにまとめた髪を揺らしながらキッチンへと歩いていった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『オッパの前の主人って………おばあちゃんだったんですね』
突然そんな事を言ってきた○○に、僕は少し動揺して“どうして知ってるの？”と尋ねる。
○○は何か言おうとして眉をひそめ、“思い出せない”と不思議そうに首を傾げた。
きっとジョングクから何らかの形で聞いたんだな、と察した僕は、必死に思い出そうとする彼女を優しく止める。
『オッパにとって………おばあちゃんはどんな存在だったんですか？』
今度はそう聞いてくる○○。
一体今日はどうしたのだろう？
｢……最愛の人、かな。…なんて笑｣
気づくとそう素直に答えていて、キザなことを言ってしまったなと自分が少し恥ずかしくなった。
“そうなんですね”と以外にもあっさりとした反応をする○○。
『……よかったです。おばあちゃんが誰かに愛されていた事を知れて。』
無理やり引っ張ってきたように付け加えられたその言葉は、どこか悲しげだった。
｢でも同じくらい、今は○○が大切かな！｣
○○の笑顔が見たくて素直にそう伝えると、彼女は何かを取り繕うように“うれしいです”と小さく笑った。
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なーさ(プロフ) - 月花さん» わぁ！嬉しいコメントありがとうございます！そう言ってくださると励みになります……毎日更新を心がけているので、頑張りますね！今後とも｢君の願いを叶えてあげる｣をよろしくお願い致します！ (2021年6月18日 23時) (
レス) id: 292eed826b (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - このお話好きです！更新頑張って下さい！ (2021年6月18日 22時) (レス) id: 648d58e66d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なーさ | 作成日時：2021年6月16日 0時
