６ｰ２,愛情の種類 ページ45
『そういえば……』
ジン｢ん？｣
私はずっと気になっていたことをオッパに尋ねる。
『オッパの前の主人って………おばあちゃんだったんですね』
ジン｢っ………何でそれを？｣
“どうして知ってるの？”と驚いたようにきかれ、それは………とすぐに答えようとしたけど
『………あれ？なんで知ってるんだっけ？』
何故か、思い出せなかった。
最近のことなはずなのに、思い出せない。
前にもこんなことがあった気がする。
私………また大切な何かを忘れてる？
ジン｢あー………なるほどな、いいよ、思い出せなくても。｣
『………すみません。』
何かを察したようなオッパの様子が気になったけど、彼がすぐに話題を戻して話出したので訊くタイミングを逃してしまった。
ジン｢僕の前の主人は君のおばあさんだったよ。
まぁ、おばあさんっていうような歳じゃなかったけどね。笑
……君も知っているだろうけど、すごく素敵な人だった。｣
そう言って、あまりにもオッパが切ない顔をするものだから、私も心がズキッと痛む。
『オッパにとって………おばあちゃんはどんな存在だったんですか？』
気づくとそんな事をきいていた。
なんとなく、その答えはわかっていたというのに。
ジン｢………最愛の人、かな。
なんか、こういうこと言うの恥ずかしいね。笑｣
ほとんど予想通りの答えに、自分から聞いておいて少しだけ胸が痛い。
………胸が………痛い？
何が私をそう感じさせているのだろう。
だいたい予想はついてる。ついてるけど……
この痛みの理由には…………まだ気づかないフリをした方が良さそうな気がした。
『そうなんですね』
そんな素っ気ない返事しか咄嗟に返せなかった自分に焦りを感じて、慌てて次の言葉を探す。
『………よかったです。おばあちゃんが誰かに愛されていた事を知れて。』
本心だけど、どこか引っかかる。
そんな言葉を口に出して、私は静かに唇を噛んだ。
ジン｢でも同じくらい、今は○○が大切かな！｣
笑顔でそう伝えてくれたジンオッパの言葉に含まれる愛情が、おばあちゃんに向けられる“それ”とは違うことを知りながら、私は“嬉しいです”と小さく答えた。
６ｰ３,素直さの理由【ジン視点】→←第６章ｰ１,ポニーテール
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なーさ(プロフ) - 月花さん» わぁ！嬉しいコメントありがとうございます！そう言ってくださると励みになります……毎日更新を心がけているので、頑張りますね！今後とも｢君の願いを叶えてあげる｣をよろしくお願い致します！ (2021年6月18日 23時) (
レス) id: 292eed826b (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - このお話好きです！更新頑張って下さい！ (2021年6月18日 22時) (レス) id: 648d58e66d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なーさ | 作成日時：2021年6月16日 0時
