第６章ｰ１,ポニーテール ページ44
ジン｢お母さんとは一緒に住まないのか？｣
コーヒーを片手に振り返りながら、そう聞いてくるオッパ。
『うーん、いいかな。今は。』
ジン｢そ。｣
それ以上は特に何も聞かない彼。
それは気まずいからとかではなく、きっと私の口調が晴れていたから。
お母さんと一緒に住めたら幸せだろうな、とも思う。
けど、それぞれの家があって、それぞれの人生があって…
今はそれに、二人とも満足している気がしたから。
ジン｢じゃ、しょーがないからオッパが一緒に居てやるかー｣
“やれやれ”なんて言うオッパに呆れ笑いを返したけど、内心とても嬉しかった。
私も、オッパとずっと一緒にいたいよ。
ジン｢今日は……髪、結んでるのか？｣
『はい！いつも下ろしてるので、たまにはと思ってポニーテールにしてみました……変ですか？』
ジン｢ううん。可愛いよ。似合ってる。｣
そんな事をサラッと言ってくるオッパ。
自分の顔が真っ赤に染まるのを感じて、私はそれを隠すように咄嗟に髪を解く。
ジン｢ヤー！なんで解いちゃうんだよー！｣
『じ、ジンオッパが悪いんですっ！』
ジン｢はー？！｣
『急に変なこと言うから！』
ジン｢変なことって……ちょっと、○○こっち来て。｣
『？』
床に座りながらちょいちょいっと手招きするジンオッパのもとに行くと、グイッと手を引かれて彼の足の間に座らされた。
『な、なんですか？！いきなり！』
ジン｢はいはい、動かないでくださーい。｣
そう言うとジンオッパは私の腕からヘアゴムを奪って、私の髪を手ぐしでまとめ始める。
『……何してるんですか？』
ジン｢何って、オッパが結んであげてるのー。
せっかく可愛かったのにー、もったいない。｣
『っ…！』
オッパのゴツゴツした細くて綺麗な指が、髪の隙間を通って地肌に触れる。
それがどうしようもなく擽ったくてドキドキして……
多分私は今沸騰寸前の酷い顔をしているから、オッパに見られなくてよかった…なんて一人思った。
ジン｢できたー！……ってあれ？
なんか違うなぁ…｣
一生懸命結んでくれた彼だけど、やはり男の人ということもあって結び慣れていなくて…
ヘアゴムの締め具合もゆるゆるなのは、“痛くないように”っていうオッパの優しさの表れなんだろうな。
『……ありがとうございます。もう解きません。』
ジン｢おう、今にも勝手に解けそうだけどな。｣
６ｰ２,愛情の種類→←５ｰ１０,優しさは表裏一体【ジョングク視点】
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なーさ(プロフ) - 月花さん» わぁ！嬉しいコメントありがとうございます！そう言ってくださると励みになります……毎日更新を心がけているので、頑張りますね！今後とも｢君の願いを叶えてあげる｣をよろしくお願い致します！ (2021年6月18日 23時) (
レス) id: 292eed826b (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - このお話好きです！更新頑張って下さい！ (2021年6月18日 22時) (レス) id: 648d58e66d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なーさ | 作成日時：2021年6月16日 0時
