５ｰ３,初デート ページ36
ジョングク｢ヌナー！お外遊びに行こう！｣
『えー？』
ジョングク｢僕とデートするの！｣
『でで、でーと』
そう言って無邪気に笑ったグクは、私の手を引いて玄関を飛び出した。
『デートって、どこに行くの？』
ジョングク｢なーいしょ！｣
彼はルンルンと繋いだ手を振りながら、“どこか”へ向けて歩みを進めた。
ここは割と田舎で、遊ぶ場所などほとんどない。
しかも、ついさっき宝石から飛び出してきて土地勘もないグクが、一体どこに行こうと言うのか。
草が生い茂った整備のされていない道を10分ほど歩くと、何故か見慣れた景色に入ってきた。
ジョングク｢とうちゃーく！｣
『ここって………』
グクが足を止めた場所は、私のおばあちゃんのお墓の前だった。
開けた場所の真ん中に一つだけある、四角い大きな石。
ジョングク｢ジンヒョンが前に1回だけ連れてきてくれたんだぁ｣
『ジンオッパが……？』
ジョングク｢うん。ここにはね……ジンヒョンの大切な人が眠ってるの｣
『え……？』
ジョングクの言っている言葉の意味が、私はすぐに理解できなかった。
おばあちゃんが、ジンオッパの大切な人…？
ジョングク｢ヒョンはね、ずーっとずーっと……今も、その人のことが大好きなの。｣
『……』
ジョングク｢僕も小さい時に会ったことあるみたいなんだけどね、あまり覚えてなくて……でも、優しくてずっと笑ってる人だったのは覚えてる。………ヌナみたいにね！｣
『グク…』
“今までで一番、素敵な主人だったよ”
いつかのジンオッパの言葉が蘇る。
私の前の主人って………きっと、おばあちゃんのことだったんだ。
『…グク、連れてきてくれてありがとう』
ジョングク｢うん！｣
『お参りしたら、おうち帰ろっか！』
ジョングク｢おまいりぃ？｣
『お墓の中で眠っている人に、心の中で気持ちを伝えるんだよ』
ジョングク｢っ！……僕、おまいりするぅ！｣
私がお墓の前で手を合わせて目を瞑ると、それを見たジョングクも一緒に真似をした。
ジョングク｢○○と出会わせてくれて……ありがとっ……｣
『っ……』
心の声が漏れてしまっているグクに、ほんわかと温かい気持ちになる。
お参りを終えて来た道をまた2人で戻っていると、草むらの奥から誰かが歩いてくる音がした。
この道の先にはあのお墓しかない……おばあちゃんの友人だろうか？
『…っ！！』
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なーさ(プロフ) - 月花さん» わぁ！嬉しいコメントありがとうございます！そう言ってくださると励みになります……毎日更新を心がけているので、頑張りますね！今後とも｢君の願いを叶えてあげる｣をよろしくお願い致します！ (2021年6月18日 23時) (
レス) id: 292eed826b (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - このお話好きです！更新頑張って下さい！ (2021年6月18日 22時) (レス) id: 648d58e66d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なーさ | 作成日時：2021年6月16日 0時
