３ｰ７,二つ目の願い ページ27
担任｢○○さん、行方不明になってるの。｣
『……え？』
担任の言葉に、私の頭は真っ白になる。
『ゆくえ……ふめい？』
担任｢えぇ、今日の学校の後から家に帰ってないみたいで……○○さん、彩さんと仲良かったわよね？………何か心当たりないかしら｣
『……っ、私、探してきます！』
担任｢あっ、ちょっと！○○さん！？｣
いてもたってもいられなくなった私は、そう言い放つと電話を切った。
『ナムジュンさん！私、ちょっと行ってくる！』
ナムジュン｢あぁ、僕も行くよ。｣
そう言うと、二人で寝巻きのまま靴を履き、家を飛び出す。
居場所の検討はつかなかったが、勝手に体が動いていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『っはぁ……はぁ……』
ナムジュン｢見つからないな……｣
探し始めて1時間、彩の姿はどこにも見当たらない。
時刻はもう夜の10時。
時間の経過が余計に私を焦らせる。
『…っ……どうしようっ……彩に何かあったら……』
ついに溢れてきた涙に、ナムジュンは優しく寄り添う。
『私っ……結局何もしてあげられない……』
ナムジュン｢今、必死に探してるじゃないか｣
『でも！…見つけられなきゃ意味がないの！！』
焦りからつい、八つ当たりのようになってしまう私。
彼は困ったように眉を下げ、俯いてしまった。
『………ごめんなさい』
ナムジュン｢いいんだよ、辛いよな…｣
『……もう、どうしたらいいかわからない』
不安と後悔と焦りとで心がぐちゃぐちゃになった私は、その場にしゃがみ込んだ。
すると、同じくしゃがみ込んで私と目線を合わせた彼はある提案をしてくる。
ナムジュン｢……願い事、使おうか？｣
『…！』
ナムジュン｢僕の魔法なら、きっと君を彩ちゃんに会わせられる｣
『本当？！』
ナムジュン｢あぁ、君が強く願えばなんでも叶えられるさ。｣
使う、使います！と迷わず答えた私に、彼は少し寂しそうな顔をする。
『…どうかしましたか？』
ナムジュン｢いいや、なんでもないよ……使おう、願い事。｣
そう言っていつものように微笑んだナムジュンは、私に向けてそっと腕を広げた。
ナムジュン｢僕を抱きしめて、彼女に会いたいと強く願って｣
『…はい！』
私は言われた通り彼を抱きしめ、強く願う。
初めて腕をまわした彼の背中は予想以上に大きく、太陽のように温かかった。
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なーさ(プロフ) - 月花さん» わぁ！嬉しいコメントありがとうございます！そう言ってくださると励みになります……毎日更新を心がけているので、頑張りますね！今後とも｢君の願いを叶えてあげる｣をよろしくお願い致します！ (2021年6月18日 23時) (
レス) id: 292eed826b (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - このお話好きです！更新頑張って下さい！ (2021年6月18日 22時) (レス) id: 648d58e66d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なーさ | 作成日時：2021年6月16日 0時
