３ｰ６,僕にも分けて欲しいな ページ26
夕食とお風呂を済ませ、今日は早めにベッドに入る。
ゆっくり息を吐くと、一日の疲れがどっと押し寄せてきた。
ベッドに入ってから眠りにつくまでこの時間が、私は嫌いだ。
思い出したくないことを思い出し、考えたくないことを考えてしまう。
今日はその“思い出したくないこと”が多すぎた。
目の前で苦しむ彩、何も出来なかった自分。
『はぁ……』
無意識のうちに零れワンルームに響き渡った私のため息に、ソファで本を読んでいたナムジュンが振り返った。
ナムジュン｢……ガッコウで何かあったのか？｣
心配そうにしながらも、寄り添うように微笑みながらそう聞いてくるナムジュン。
『……ごめんなさい、なんでもないです！』
ため息をついておいて｢なんでもない｣というのは無理があるとわかっていたけど、どこまでも優しいナムジュンに心配をかけたくない私はそう答えた。
ナムジュン｢……なぁ、○○。
……幸せは半分こなんだろう？｣
『えっ？…はい、急にどうしたんですか？』
ナムジュン｢じゃあどうして悲しみは半分こにしてくれないんだ？｣
唐突なナムジュンのその言葉に、私は黙り込む。
ナムジュン｢僕は○○の悲しみも、半分分けて欲しいよ。｣
『ナムジュンさん…』
ナムジュン｢幸せは半分こで二倍、悲しみは半分こで二分の一だろ？｣
そう言って笑いかけた彼は、ソファから立ち上がるとベッドに腰を掛けた。
ナムジュン｢さぁ、なんでも話してごらん｣
『……っ……わたしっ』
今日の学校での出来事、そして自分は何も出来なかったこと、たくさんたくさん話したいことが溢れて、それは涙に変わった。
『っ………うぅ……』
ナムジュン｢うんうん、ゆっくりでいいよ｣
優しい声で私をなだめてくれるナムジュン。
“頑張ったね”と頭を撫でてくれる彼に、更に涙が溢れる。
ゆっくりと今日のことを話すと、彼は黙って聞いてくれた。
『っ……強くなりたかったのに……私は結局弱いっ……』
ナムジュン｢弱くなんかないさ｣
『……え？』
ナムジュン｢○○は強いよ。後悔して、変わろうとしてるじゃないか。｣
『っ……』
ナムジュン｢助けたいって、思ってるんだろう？｣
そう言って微笑む彼に、私は強く頷く。
『私……彩を助けたい』
そう決意した直後、担任からの電話が鳴った。
担任｢○○さん、彩さんどこにいるか知らない？｣
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なーさ(プロフ) - 月花さん» わぁ！嬉しいコメントありがとうございます！そう言ってくださると励みになります……毎日更新を心がけているので、頑張りますね！今後とも｢君の願いを叶えてあげる｣をよろしくお願い致します！ (2021年6月18日 23時) (
レス) id: 292eed826b (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - このお話好きです！更新頑張って下さい！ (2021年6月18日 22時) (レス) id: 648d58e66d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なーさ | 作成日時：2021年6月16日 0時
