３ｰ５,おかえり ページ25
美雅｢うちら、“なかよし”だもんね？｣
『え……』
明里｢えー？そうだったのー？
ねぇ○○、私とも仲良くしてよー。笑｣
美雅｢もちろんだよ、ねぇ？笑｣
『っ……』
これは、どういう風の吹き回しなのだろうか。
いや、彼女たちが本気でそんなことを言っていないことくらいはわかる。
これはきっと……
美雅｢彩、いつまでそこ座ってんの？
………邪魔なんだけど。｣
ターゲットが変わったんだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
その後も身体的に、精神的に、一日中苦しめられ続ける彩。
時々、私に助けを求めるような視線を感じたが、私は何も出来なかった。
気付かないふりをした。
せっかく逸れた矛先が、また私に向くのが怖かったから。
結局私は、“弱いまま”だ。
『ただいまぁ…』
ナムジュン｢○○！おかえり！｣
小走りで玄関まで迎えに来てくれたナムジュン……と、それにちょこまかついてきたタタ。
私のいない間に、随分と仲良くなったらしい。
疲れただろ、と私の荷物を持ってくれた彼は、ピンクのエプロンを身につけていた。
『そのエプロン私の……どうしたんですか？』
ナムジュン｢あぁ、勝手に借りちゃった。
○○のこと、夜ご飯作って待ってようと思って……｣
『えぇ！ほんと！……うれしい！』
ありがとう！と伝えると、どこかきまり悪そうに目を逸らすナムジュン。
ナムジュン｢でも………失敗しちゃった｣
『……へ？』
リビングに行くと、そこはまるで空き巣が入ったかのように散らかっていた。
ナムジュン｢本当にすまない……｣
『……ふふっ、ふはははっ』
ナムジュン｢え……｣
『もう、ほんと調子狂うなぁ！笑』
ほんと、不器用なのに頑張ろうとするんだから。
リビングの状態は絶望的なのに、心はなんだかすごく癒されていた。
ナムジュン｢……怒らないのか？｣
『怒るわけないですよ、頑張ってくれてありがとうございます』
ナムジュン｢○○……｣
『それに、なんか元気出ました！笑』
ナムジュン｢そ、そうか？｣
『はい！』
ほっとした様子のナムジュンに、更に笑いが込み上げてくる。
いいな、帰ったら誰かが待っててくれるって。
『夜ご飯、一緒に作りましょうか！』
そんな今日の晩御飯はオムライス。
ナムジュンに玉ねぎのみじん切りだけは二度とさせないと誓った、そんな日だった。
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なーさ(プロフ) - 月花さん» わぁ！嬉しいコメントありがとうございます！そう言ってくださると励みになります……毎日更新を心がけているので、頑張りますね！今後とも｢君の願いを叶えてあげる｣をよろしくお願い致します！ (2021年6月18日 23時) (
レス) id: 292eed826b (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - このお話好きです！更新頑張って下さい！ (2021年6月18日 22時) (レス) id: 648d58e66d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なーさ | 作成日時：2021年6月16日 0時
