３ｰ２,半分こすると倍になるモノ ページ22
ナムジュン｢お、ケーキを買ってきたのかい？｣
テーブルに置かれたショートケーキを見てそう聞くナムジュン。
『……はい、私今日、誕生日なんです。』
ナムジュン｢おぉ、そうだったのか！それはおめでとう。素敵な1年になるといいね｣
『ありがとうございます…』
ナムジュン｢甘いものが好きなのかい？｣
『まぁ、それなりに…』
ナムジュン｢そうかそうか｣
可愛げの無い返答をする私に、優しく対応してくれるナムジュン。
大人だなぁ。
それに比べて、虚しい誕生日に少し苛立って八つ当たりのようになってしまう私は本当に子供だ。
『ケーキ……もう1つ買ってきたらよかったですね…』
ナムジュン｢あぁ、僕のことは気にしなくていいんだよ。○○は優しいね。｣
『………半分こ、しましょっか！』
そう提案すると、ブンブンと首を振って拒否するナムジュン。
ナムジュン｢いやいや！君の誕生日なんだから、君が全部食べなよ！僕が貰っちゃうのは君に悪いし。｣
そう言って遠慮するナムジュンだが、どこかケーキを食べたそうにしている気がする。
半分くらい、全然あげるのにな……むしろ一緒に食べたかったり。
『ナムジュンさん………半分こにすると、倍になるものって知ってますか？』
ナムジュン｢半分にすると倍に……？そんな矛盾したものがあるのか？｣
突然そんなことを聞いてみると、全く理解出来ないといった様子のナムジュン。
『“幸せ”です。幸せは分け合った方がもっと幸せなんですよ。』
ナムジュン｢なるほど……な｣
『だからケーキ、半分こしましょ？
ケーキも半分こ、幸せも半分こですっ。』
ナムジュン｢本当に君って子は…｣
そう言って笑うと、私が半分に切り分けたケーキを受け取ってくれた。
ナムジュン｢……美味しいな。二人で食べると。｣
『はい！……ナムジュンさんのおかげで素敵な誕生日になりました。ありがとうございます！』
ナムジュン｢僕は何も……お礼を言われるようなことはしていないよ｣
そう言って謙遜するナムジュン。
どこまでも謙虚で素敵な人だ。
『誰かが一緒にいてくれるだけで……嬉しいんです。』
そう伝えると、ナムジュンは少し照れたように笑う。
ナムジュン｢そうか……僕も君の大切な日を一緒に過ごせて嬉しいよ。｣
『どこまでも優しいですね。笑』
ナムジュン｢君が素敵な子だからさ｣
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なーさ(プロフ) - 月花さん» わぁ！嬉しいコメントありがとうございます！そう言ってくださると励みになります……毎日更新を心がけているので、頑張りますね！今後とも｢君の願いを叶えてあげる｣をよろしくお願い致します！ (2021年6月18日 23時) (
レス) id: 292eed826b (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - このお話好きです！更新頑張って下さい！ (2021年6月18日 22時) (レス) id: 648d58e66d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なーさ | 作成日時：2021年6月16日 0時
