２ｰ４,いつの間にか我慢強く ページ18
ジン｢…………勘の良いガキ。｣
『今、なんて？』
ジン｢いいや？なんでも？｣
明らかに悪口を言われた気がするが、よく聞こえなかったので今日のところはスルーしておく。
『ほら、オムライスできましたよ』
ジン｢ヤー！美味しそう！！｣
『だてに一人暮らししてませんからねぇ…料理にはそれなりの自信があるんですよっ』
そう言ってドヤ顔をすると、彼は愉快そうにﾋｬﾋｬと笑った。
いつも笑っているジンオッパ。
笑うと目が無くなるところ、可愛んだよなぁ。
まぁ、本人には言わないけどね。
ジン｢…うまーいっ！○○のオムライスは世界一だなぁ！｣
『ははっ、褒めすぎですよ』
ジン｢褒めすぎじゃないさー｣
『ありがとうございます』
ジン｢弟たちにも作ってやりたいなぁ｣
『弟たち…？オッパ、弟がいるんですか？』
それは初耳だ。
面倒見がいいなぁ、とは思っていたが、まさか弟がいるとは。
ジン｢6人、弟がいるんだよ。
……あぁ、話をしてたらあの子たちが心配になってきた！｣
ヒョンが居ないとダメだからなぁ！と世話焼きな兄の顔になる彼。
それを見ていると、なんだか心が温かくなる。
『いいですね……家族って』
何気なくそう呟くと、幼くして家族を失った私に同情したのか、彼は少し気まずそうな顔をした。
『…気にしないでください、一人は慣れてますから！』
ジン｢…｣
『弟さんが心配でしょうし、きっとオッパのこと待ってるんじゃないですか？
…早く帰ってあげてください、私は大丈夫です！』
そう言って気丈に振る舞うが、彼の表情はどんどん暗くなっていく。
そして真剣な眼差しで私のことを見つめてきた。
ジン｢ヤー○○。君はまだそんな我慢を覚えなくていいんだよ。｣
『え…』
ジン｢寂しかったら寂しい、行って欲しくないなら行かないでって、言っていいんだ。｣
『ジンオッパ…』
思いがけない優しい言葉に、私は何も言葉を返せない。
やがて温かいものが目頭に込み上げてくる。
ずっと……寂しかった。強がってた。
“寂しい”って言ったって、そばに居てくれる人なんていなかった。
でも今は違う、彼がそばに居てくれる。
『……でも、弟さんも寂しがってますよ。
帰ってあげてください。
そんで、弟さん連れてまたオムライス食べに来てくださいよ』
ジン｢…わかったよ。
…寂しくなったら、宝石に願って？寂しさだけは無償で埋めてくれる。｣
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なーさ(プロフ) - 月花さん» わぁ！嬉しいコメントありがとうございます！そう言ってくださると励みになります……毎日更新を心がけているので、頑張りますね！今後とも｢君の願いを叶えてあげる｣をよろしくお願い致します！ (2021年6月18日 23時) (
レス) id: 292eed826b (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - このお話好きです！更新頑張って下さい！ (2021年6月18日 22時) (レス) id: 648d58e66d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なーさ | 作成日時：2021年6月16日 0時
