第２章ｰ１,寂しい君のそばに ページ15
ｶﾞﾁｬ………
家に帰ると、やけに静かに感じる室内。
この家にはずっと私一人。静まり返っているのはいつもの事なのに、いつも以上に感じるこの寂しさはなんだろう。
子猫の目の前に落ちていた、真っ二つの緑の宝石を眺めながら、私は不思議に思う。
ここ最近は何故か寂しさを感じていなかった。
まるで誰かがずっと私のそばにいてくれたように。
『タタのおかげかなぁ』
そう呟いて、連れて帰ってきた子猫に目を向ける。
ﾐｬｰと機嫌良さそうに擦り寄ってくるタタは、思い出せないが“誰か”に似ているような気がした。
『そう言えば…………どうしてタタって名前にしたんだっけ？』
子猫にそう問いかけても、もちろん何も答えてはくれない。
考えてみれば、どうやってタタに出会ったのかもよく思い出せない。
ただ、誰かが愛おしそうに“タタ”と子猫を呼んでいた気がする。
最近の出来事なはずなのに思い出せないなんて、私は相当なストレスを抱えているのか？
……なんて、悲劇のヒロイン的な思考になってみたりもしたけど、どうも腑に落ちない。
『変なの〜』
そう独り言を漏らすと、目の前が一気にピンク色の光で包まれた。
ジン｢よっ。久しぶり｣
『ジンオッパ？！』
ジン｢覚えててくれて嬉しいよ。｣
突如現れたジンオッパに、私はもろに混乱する。
『どうしたんですか？！急に！！
というか、え？！どういうシステムこれ？！』
ジン｢ぴゃーぴゃーうるさいなぁ。
○○が寂しそうだったから優しいオッパが会いに来てあげたんだよ。｣
『寂しそうって………私の事、監視でもしてるんですか？！』
ジン｢オッパはいつでも○○の事を見てるよ。｣
『え、それはシンプルに怖い。きもい。』
ジン｢っ……！！そんなこと言うなよぉ！！オッパ悲しいっ！！｣
そう言ってわんわんと泣くジェスチャーをするオッパ。
ほんと調子が良くて掴みどころのない人だ。
『はいはい、私が言いすぎました。ごめんね？』
ジン｢っ……わかればいんだよっ｣
『ｯﾊｧｰ』
ジン｢ヤーため息！オッパ悲しいっ！！｣
『うるさい。』
ジン｢はい。｣
騒がしいオッパをあしらいながら、私は夕飯の準備をする。
今日は………オムライス。
ジン｢おっ、これがテヒョンアの好きなオムライスかぁ｣
『テヒョンア…？』
ジン｢おっと……なんでもないよ｣
『？』
ジン｢猫の怪我、治って良かったな｣
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なーさ(プロフ) - 月花さん» わぁ！嬉しいコメントありがとうございます！そう言ってくださると励みになります……毎日更新を心がけているので、頑張りますね！今後とも｢君の願いを叶えてあげる｣をよろしくお願い致します！ (2021年6月18日 23時) (
レス) id: 292eed826b (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - このお話好きです！更新頑張って下さい！ (2021年6月18日 22時) (レス) id: 648d58e66d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なーさ | 作成日時：2021年6月16日 0時
