１ｰ８,大切な存在 ページ12
『やっつける…………？』
テヒョン｢そう、消しちゃうの。魔法で。｣
『そんなことできるの………？』
消すって………殺すってこと…？
そう思うと一気に恐ろしさが込み上げてくる。
テヒョン｢僕の力ならできるよ。
……大丈夫。目の前で死んじゃうわけじゃない。
…………最初からあいつのソンザイを無かったことにするだけさ。｣
『そんなこと！………しちゃダメなんじゃ………』
テヒョン｢ぼくは○○に世界でいっっっちばん幸せでいて欲しい！！｣
まっすぐに私を見つめて、そう伝えるテテ。
テヒョン｢あいつのこと怖がって怯えてる○○……ぼくはもう見たくない……
○○がいっぱい可哀想だよ……｣
『テテ………』
今にも泣き出しそうな……でもどこか怒りに震えているようなテテ。
私はそんな彼をただ見つめることしか出来ない。
テテ｢ねぇ。…………早くお願いごと使って消しちゃおう？………これ以上○○がくるしくないように………
…………大好きな○○とお別れするのは嫌だけど｣
最後だけ声が小さくなり、ハッキリとは聞き取れなかったが…………
お別れ……？…………って言った？
『テテ…………？今、最後なんて………？』
テヒョン｢っ…………なんでもない！気にしないで！｣
『………わかった』
モヤモヤが残るが、これ以上聞いてはいけない気がして私は大人しく彼の言葉を飲み込む。
『とりあえず今日は…………お家に帰ろう？』
テテ｢うん……そうだね。｣
オムライスをペロリとたいらげたタタに“また明日ね”と手を振り、2人で空き地をあとにする。
見上げた空は、今にも雨が降り出しそうだった。
道路に出ると、まだお腹が満たされていなかったのかタタが私たちを走って追いかけて来る。
テヒョン｢タタぁ…………おまえはほんとに食いしん坊だなぁ｣
そう言って、こちらに向かってくるタタに微笑むテテ。
やっと少しだけ、彼に笑顔が戻ったことに安心する。
タタはきっと、テテにとってとても大切な存在になったのだろう。
私にとって、テテが大切な存在になったように。
そんなことを思いながら、2人でその場にしゃがみこみタタを待ち構えていると…………
ﾌﾞｫｫｫｫﾝ………………ﾀﾞﾝｯｯ!!!
一瞬にして私たちの目の前に赤いものが飛び散り、小さな命が宙に投げ出された。
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なーさ(プロフ) - 月花さん» わぁ！嬉しいコメントありがとうございます！そう言ってくださると励みになります……毎日更新を心がけているので、頑張りますね！今後とも｢君の願いを叶えてあげる｣をよろしくお願い致します！ (2021年6月18日 23時) (
レス) id: 292eed826b (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - このお話好きです！更新頑張って下さい！ (2021年6月18日 22時) (レス) id: 648d58e66d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なーさ | 作成日時：2021年6月16日 0時
