９ｰ１０,嘘 ページ27
『っ先生！あれは事故だったんです！
美雅さんはわざとやったわけじゃ……』
朝のホームルームの後、彩に支えてもらいながら先生を追いかけ、そう抗議した。
先生｢これは決まったことですから。それに…｣
『？』
先生｢彼女自身が言ったんです。わざと突き落としたと。｣
『え……』
先生の口から出た全く予想していなかった言葉に、私は呆然とする。
先生｢本人がそう言っているからには、こうするしかないんです。ごめんなさいね。｣
そう言った先生は、授業があるからと職員室へ戻ってしまった。
おかしい、そんなわけない。
だって、私を突き落とした時の美雅の顔は、本当に驚いているようだった。
そして小さく、“ごめん”と言っていたのが私にはちゃんと聞こえていたから。
『美雅、絶対嘘ついてる』
彩｢え？｣
『あれはわざとなんかじゃないよ』
彩｢でも……｣
『私、この事をこのままにしてちゃダメな気がする』
どれだけ恨んでいる相手でも、
どれだけ変えることが難しい現状でも、
間違っていることには間違っていると、そう言える人でありたいから。
『放課後、美雅のところに行ってくる』
彩｢は？！何言ってるの？！
○○がそこまですることないよ…！｣
『ううん。私が行かなきゃ。』
きっと、嫌でも色んな美雅を見てきた私にしかわからない、何かがあると思うから。
ーーーーーーーーーーーーーーー
『………で、なんで君もいるのかな？』
ジミン｢うん？｣
放課後、1度家に荷物を置いてから美雅の元へ向かうことにした私。
ジミンにその事を伝えると、私の事が心配だからと言ってついてきてしまった。
『急に知らない男の人連れてこられても戸惑うでしょうよ…！』
ジミン｢だって！左足がそんな状態なのに、1人で行かせられるわけないでしょ！｣
『……と、とにかく、面倒だから隠れてて！』
ジミン｢んえぇ…わかったよ…｣
案外世話焼きな所がある彼。
私もこんなことを言っているけれど、正直心配されて嫌な気はしない。
ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ…
ｶﾞﾁｬ
美雅｢はーい………っ、○○。｣
『突然ごめん。話がしたくて来た。』
美雅｢……私は話すことなんてない。帰って…｣
『なんで嘘ついたの？』
美雅｢……え？｣
『先生から聞いた。わざと私を突き飛ばしたって言ったって。
……美雅、わざとじゃないでしょ。』
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なーさ(プロフ) - Chocoさん» コメントありがとうございます！感動していただけたようで、とても嬉しいです…。温かいお言葉をありがとうございます！今後の作品も応援していただけると嬉しいです！ (2023年4月1日 8時) (
レス) @page49 id: 292eed826b (このIDを非表示/違反報告)
Choco(プロフ) - こんばんわ、初コメ失礼します！なーささんの作品を読ませてもらい、ホントに恥ずかしいですが泣いてしまいました…。素敵な作品を作って下さりありがとうございます!!なーささんの作品とても大好きです！ (2023年4月1日 1時) (レス) id: 59651d7816 (このIDを非表示/違反報告)
なーさ(プロフ) - あんにょんさんさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです…励みになります(泣)これからも更新頑張りますね！ (2023年2月10日 0時) (レス) id: 292eed826b (このIDを非表示/違反報告)
あんにょんさん(プロフ) - もう、ほんと、神作品すぎます…！いっそドラマ化してほしいくらいです笑 応援しています！！ (2023年2月9日 15時) (レス) id: 999eb198b5 (このIDを非表示/違反報告)
なーさ(プロフ) - 月花さん» コメントありがとうございます！尊敬だなんて……私にはもったいないお言葉です。(泣)これからもこまめな投稿を心掛けて頑張りますので、よろしくお願いいたします！ (2021年7月13日 23時) (レス) id: 292eed826b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なーさ | 作成日時：2021年6月15日 23時
