５９話 ページ9
「…まじか」
そして、その予感は的中。
送り主の書いていない手紙に入っていたのは、夏合宿の時に撮ったヌナとのツーショット写真で。
それだけならまだしも、悪質なことにその写真のヌナの顔に赤いインクで思い切り×が書かれていた。
…このままじゃヌナが危ない。
やっぱり彼女に全て言うべきだろうか。
だけど、そんなことしたらきっとひどく心配するだろう。
ヌナに余計な心配はかけたくない。
どうするべきか頭を悩ませていると、
JN「よ。」
「！ジンヒョン…」
何故か現れた見慣れた顔に、急いで手にあった写真をポケットの中に隠した。
JN「お前はどんな格好も似合うね。」
「それはどうも。
ところで生身の人間は案内してないんですが一体どのような御用で？」
JN「かわいくない！」
むむっと唇を尖らせるヒョン。
だけどヒョンが本当に怒ってるところは見たことがない。
そんなヒョンが…
JN「ジョングク。最近身の回りで変わったことはない？」
「…え？」
珍しく、真剣な顔をしている。
JN「いや、ないならいいんだけどさ、」
「…あります」
JN「！」
どうしてヒョンが気づいたのかは分からないけれど、今の僕にとってはありがたい存在だった。
「…ヒョン、しばらくヌナのことをお願いしてもいいですか？」
JN「…え？」
「僕といると、ヌナを危険な目に合わせてしまう気がするんです。
だから、しばらく距離を置きたくて」
本当は、僕がそばにいて守れたらそれが一番いいんだけど…それでもしヌナが酷い目にあったりしたら、自分で自分が許せなくなるから。
「だから、お願いします」
頭を下げた僕に、ヒョンはやめろよって首を振った。
JN「言われなくても、Aは守るよ。
…絶対に守る」
少しの迷いもなくそう言い切ったヒョンに、口をついて出そうになった言葉をすんでの所で飲み込んだ。
�猖榲�は、ヌナのことをどう思ってますか？��
聞いても答えてくれないような気がしたけど。
僕自身聞くのが怖かった。
それから、サークルは意図的に休むようにしたし、なるべくヌナとも会わないでいた。
だけど、もしかしたらそれは間違いだったのかもしれない。
部屋のベッドで転がっていると、ジンヒョンからの着信が入って通話ボタンを押す。
JN《Aが孤立させられた。
あいつが危ない。
犯人は…》
僕は、ヌナから離れるべきじゃなかった。
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しのん。 - とっても面白かったです。こういうお話が書けるの本当に尊敬しまふ！お二人の作品はとても好きなので、お二人のコラボ作品と知って読んだら、明日朝早くからお仕事なのに、最後まで読み切ってしまいました！本当に面白かったです！また新作楽しみにしてます！ (2022年8月10日 4時) (
レス) @page49 id: 5420faf554 (このIDを非表示/違反報告)
KB - ミロさんとまゆう。さん、どっちも最高です!!! (2021年9月20日 23時) (レス) id: 5f0961fe40 (このIDを非表示/違反報告)
coral(プロフ) - めちゃくちゃ泣きました、ほんとに感動しました。是非またお二人のコラボ作品を出して頂きたいです！ (2021年9月7日 20時) (レス) id: 76a1fad787 (このIDを非表示/違反報告)
わたし。(プロフ) - 映画化してほしい。なってもおかしくない！ (2021年4月5日 17時) (レス) id: 373e34b3f9 (このIDを非表示/違反報告)
chi-(プロフ) - 涙目で霞みながら最後まで読みました。素晴らしかったです。ユンギもユンギっぽくてニヤけてしまった。グクのことを思うと辛いけどほんとに良いお話で読んで良かったです。ありがとうございました。 (2020年11月28日 19時) (レス) id: c1d012338f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：君色。
x他1人 | 作成日時：2020年8月13日 22時
